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ジャンプSQが贈る新感覚SFサスペンス「Thisコミュニケーション」

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「あの時あんなこと言わなければ(or)しなければ……」と思った経験はないだろうか?
コミュニケーションに後悔はつきもの。そんな「あの時ああしていれば」をとんでもない方法でねじ伏せる、エッジの効いたSFアクション漫画。それが今回ご紹介する『Thisコミュニケーション』(著: 六内円栄)だ。
滅亡の危機に瀕した世界で繰り広げられる「失敗しない関係構築」、もとい心理戦を描いたこちらの作品。今回はその魅力に迫って行きたい。

目次

終末世界で繰り広げられるサバイバル!超合理軍人VS強化少女の心理戦

「失敗しない関係構築!」がキャッチコピーのSF漫画『Thisコミュニケーション』。本作の舞台となるのは、突然現れた謎の生物「イペリット」によって滅亡に瀕した地球が舞台。物語は元軍人の主人公デルウハが、人体改造によって不死身となった6人の女戦士「女狩人(ハントレス)」と出会う所から始まる。

イペリットへの対抗手段を最強の戦闘力を持った彼女たちに見出すデルウハ。しかし、高い戦闘能力をもつ一方で、彼女たちはメンタル面がかなり未熟。チームの連携は最悪だった。そこで超合理主義なデルウハが考えついたのは、彼女たちの不死の特性と蘇生の際「一時間前の記憶は消去される」性質を利用すること。ざっくり言うと、コミュニケーションで失敗すると彼女たちを殺して「やり直す」ことだった……。

この考えうる限り最悪のリセマラと軍時代のスキルを使って、最強の対イペリット部隊を作り上げていくデルウハ。そこに謎の生物であるイペリットとの戦いや閉ざされた雪山という環境も絡み、気の抜けないサスペンスが展開されていく。謎の生物に侵食された世界、強化人間、冷徹な主人公と要素だけみると「あるある」なのだが、そこに「殺すとやり直せる」という今までありそうでなかった要素が加わることで、本作は先の読めない作品となっている。『Thisコミュニケーション』は、漫画読みにこそ勧めたいノンストップサスペンスSFと言えそうだ。

「なんでもあり」なわけじゃない!超合理軍人に立ちはだかる以外な壁

冷徹で合理的(?)な主人公が不死の兵士を利用し最強チームを作りあげる、新感覚SFサスペンス『Thisコミュニケーション』。この作品のキモはやはりハントレスたちを「一度殺す」ことで、「記憶をリセットする」というギミック。

これを利用してある時は失敗を無かったことにし、ある時は自分に相手の好意が向くように仕組み……と縦横無尽の活躍(?)でチームを率いていくデルウハ。しかし、この「リセット法」は万能ではない。「リセット」されるのは死の一時間前まで。つまり「やり直したい」事件が起きてから一時間経過してしまうと、記憶は消去されずリセットは無意味になってしまう。

このタイムトライアルが作中ではかなり重要なファクターになっており、状況によっては主人公が追い詰められることも。また、相手は不死&人間離れした身体能力をもつ強化人間。「リセット」がバレたらただでは済まないのはご想像のとおり。一見やりたい放題の主人公だが、彼女たちの戦闘能力をいなしつつ、リセットに挑まなければならないため、結構絶対絶命のピンチに陥る。これがなかなか面白い。

勝つためには何でもやる最強主人公

勝つためには何でもやる最強主人公というのは珍しくないが、本作では必ずしもうまくいくわけではない。そこが大きな魅力につながっている。「合理的」ゆえに他人の心の機微が理解できず、うっかりピンチに陥るデルウハを見ていると、つい応援している自分に驚かされる人も多いかもしれない。

やっていることは最悪だし、共感もできないが・・・この辺りは物語のギミックとキャラ設定が上手く作用した結果と言えそうだ。またストーリーが進むうち、イペリットやハントレス以外にもデルウハを阻む存在が現れるもよう。

少しネタバレになるが、そもそも「リセット」が効かない人間にデルウハの行いがバレたら?というパターンが新しい展開のカギを握っている。まだまだ連載は続きそうなので、気の抜けない展開に期待したい作品だ。

Thisコミュニケーション

今回ご紹介した『Thisコミュニケーション』は、SFとサスペンスを融合させた予想のつかない心理戦が魅力の今までになかった作品だ。
主人公の非道さと物語のギミックの相互作用が面白く、読者の気持ちをそらさない。何か新しい漫画をお探しの方はぜひチャレンジしてみてはいかがだろうか。

Thisコミュニケーション (C) 六内円栄 集英社 / ジャンプスクエア

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