今回は昭和最後の時代劇映画となった、東映の大型集団時代劇「将軍家光の乱心 激突」を紹介したいと思います。
あらすじ
物語の舞台となるのは、三代将軍・徳川家光の時代。
徳川天下の治世となり、泰平の世となっていた時代の後継者である竹千代は、老中・阿部重次によって暗殺を命じられた伊庭庄左衛門の指揮する根来忍者集団に襲撃されてしまいます。
堀田正盛が雇った石河刑部を始めとする多賀谷六兵衛・砥部左平次・祖父江伊織・郡伝右衛門・土門源三郎・猪子甚五右衛門の七人の刺客達によって、竹千代と乳母である矢島局は無事救出され、堀田家に匿われる事となるのですが、竹千代の暗殺を企む阿部の背後には、彼の父親である家光の影があったのです。
なぜ息子を殺すのか、それは知られざる竹千代の出生に秘密があった・・・。
みどころ
千葉真一がアクション監督を務め、アクション・サスペンスと銘を打つほどの作品。
圧倒的な大軍を前に、たった7人の刺客達が様々な戦略と奇策を用いて大軍を相手にし、竹千代を守っていくアクションに注目。騎馬を走らせ、荒野を駆けていくシーンが目白押し。身体の張ったアクションシーンがまさに必見であり、あの織田裕二が発破使いとして登場し、仲間を守るために、敵を引き付けて自爆するシーンなど、まさに圧巻です。
この映画で最も注目するのは、緒形拳と千葉真一の一騎打ちにあります。
寂れた旅籠屋で息をのむ斬り合い、命がけの果し合いをする二人、まさに時代劇の剣劇シーンと言うべき秀逸な内容は、この映画の最大の見どころともなります。
最後に
戦い抜き、幼き子供を守るために命を懸ける侍たち。
泥臭く、汗臭く、命を通して戦い抜く、生き様の熱さを感じられる映画として作られたのですが、当時の公開時は、ちょうど平成へと移り変わる時代。
昭和天皇の崩御となる時期と重なり、興行成績は望めなかったと不運の作品となってしまい、知る人ぞ知る映画となってしまった作品ですが、見て損の無い時代劇です!
将軍家光の乱心 激突 (C) 1989 東映
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