私が大学3年生の頃、彼女と県内で有名な心霊スポットに出かけた時の話です。
そのトンネルは心霊スポット
その心霊スポットは曰くつきのあるトンネルで、地元でも評判の心霊スポットです。
なんでもこのトンネルは、その昔、許されざる恋仲の二人がクラクションを合図に落ち合っていたのを見つかり、女性の親が激怒して男を殺したとか、トンネルの中で二人は心中したとかいった謂れがあるようです。
そのために真ん中の辺で３回クラクションを鳴らすと、コツコツとヒールを履いたような足音が聞こえ、いつの間にか車の前に女性の霊が立っているとか、霊に車の窓を叩かれるというような噂話が語りつながれていました。
ここまでであれば、普通の怖い話止まりだと思うのですが、実際に私が体験したのは、これ以上の恐怖が待っていたのです。
夏の終わりの出来事
実際にトンネルに入ったのは、夏休みも終盤の8月の終わりに差し掛かる頃でした。
彼女と意気揚々と出かけたのですが、そのトンネルを目の前にすると夏の夜の嫌な蒸し暑さとは別の何か異様な空気が漂っており、このまま進んではまずいと感じたのです。
ですが彼女がいる手前、引き返す訳にもいかず、ひとまずトンネルの真ん中で車を止め、クラクションを３回鳴らしました。しかし聞いた話のような足元も聞こえず、窓を叩く音もなかったので、「なんだやっぱりただの噂話か?」と話しながら帰ろうとしたところ、突然「バンッ」と後ろから叩かれる音がしました。
びっくりして車の背後の方を振り返りましたが特に何も見えません。隣の彼女に話しかけようとすると助手席に座っている彼女が泡を吹いていました。
まずいと感じ急いでエンジンをかけますが、なかなか動きません。まずいまずいと考えているうち、助手席の方のサイドミラーに女性のようなシルエットが見えました。
怖くなりそれ以上サイドミラーを見ず、とにかく早くエンジンを動かそうと試み、それから何分経ったか分からないのですが、何とか動き出し急いでトンネルを出ました。
家に着くころには彼女の意識も戻ったので一安心しましたが、車をみると無数の手の後がくっきりとついていたのです。
これだけでは終わらなかった
その後、原因不明の熱にうなされる日々が続き、唯一この話をした友達もバイク事故で大怪我をするという不幸に見舞われました。
車は知り合いのお坊さんに供養していただいた後に廃棄しました。
幸いその後は何ともないのすが、この話をした友人の殆どが事故にあっているので、あまり気持ちのいい話ではありませんね。皆様もお気をつけてください。
何かあっても責任はとれませんのであしからずですが、本当に怖い目にあったとしたら教えてください。
※画像はイメージです。
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