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都市伝説・・・口承の主役は?

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信じるかはあなた次第・・・という文句でも有名になった都市伝説。
地方の妖怪譚より歴史が浅く少し異色なそれは、しかし凝縮された経緯や遂げていった変貌を読み解くと中々に面白い。

ネットやメディアが発達途上で口承が伝播の主力だった1970~80年代、都市伝説に実体を与えジャンルとしての娯楽を支えた意外な存在達を軸に紙面を埋めていく。

目次

都市伝説の定義

都市伝説とは、「口承される噂話のうち、現代発祥のもので、根拠が曖昧・不明であるもの(大辞林第二版より)」である。
ソースが不明瞭である事、実際にありそうと思えるほど語られる内容が上質である事が前提としている。「知り合いから聞いた」「友人の友人が遭遇した」そういった切り口で語られる突飛も無い存在に誰しも畏怖と浪漫を抱き、他の者に口承されていく中で都市伝説は実体を得ていく。

江戸時代までの妖怪の伝承と成り立ちは酷似しているが、関所を越え藩を跨いで伝播することの少なかった地方妖怪の伝承と違い現代の都市伝説は日本全土に広まり、僅かな特徴を変えながらその名と認識を共有し存在している。

一躍ブームとなった「都市伝説」

都市伝説には爆発的にその名を広めた時期が存在する。第一波は1970年代、口裂け女が全国で出没し学校でこっくりさんが禁止になった頃だ。
メディアでも取り上げられ全国的に社会問題にまで発展したこの時期を世代によっては「そんな事もあったなぁ」と懐かしく感じるかもしれない。

その後都市伝説は一時期なりを潜め、第二波が到来したのは1980年代後半から1990年代。
人面犬の他に「ベッドの下の男」など海外から輸入された都市伝説も広まった。妖怪や怪異といった存在の他に人間の狂気が題材となった話が生まれ出したのもこの時期といえる。

一躍知名度を上げその実体を確立したジャンル・都市伝説は2000年代のネットの普及と共にその性質を変容させながら今も根強く浸透している。

口承の主役は子供達

都市伝説というジャンルの土台が出来上がった第一波・二波の時代、舵が企業にあるメディアを除いて個人の伝播力が強く口承に一役買ったのは当時の小学生などの子供達だろう。関所を越えられなかった江戸時代と違い子供達の独自のコミュニティは悠々と全国に「精神病院から抜け出し夜道で鎌を振り回す口が裂けた女」の存在を広め、警察まで出動させた。

こっくりさんも、集団ヒステリーなどの悪影響を懸念した大人に校則で禁止される学校が全国で続出するまでその手順や作法が広まった。伝播力のある子供達からその存在への接触を断てば衰退するかと思われた都市伝説が次に見せた変化は「バックストーリーの付随」と「危険度の低下」。

噂が広まった初期は遭遇=死くらい殺傷力の高かった口裂け女も第二波の頃には整形失敗のバックストーリーと共にポマードという弱点が付随した。学校で禁止されたこっくりさんもパニックの原因になる「儀式失敗時のリスク」が排除され作法が簡略化された派生「エンゼルさま」いわゆる合法こっくりさんが誕生した。

当時の口承の主役達が、ジャンル・都市伝説の正しい遊び方を大人より心得ていた事に感服するとともに、都市伝説に付随される要素から見える子供の自由な発想力は微笑ましくも感じる。

都市伝説は時代と共に

都市伝説は現代という短い期間の中でも様々な変容を遂げている。ネットが普及しより多くの個人が口承以外の伝播力を持った2000年以降の都市伝説はきさらぎ駅や八尺様など明らかにその性質を変え浸透している。

都市伝説の伝播の主役と舞台が移り、ならば子供達の間で都市伝説という娯楽は衰退したのかといえばそうでもない。やはり独自のコミュニティの中、大人では及べない発想力をもって日々新しい都市伝説が広まっているようだ。

少し調べただけでも中々にインパクトのある名前の妖怪が爆誕していて好奇心をそそるが、紙面が尽きるので今回はこの辺りで切り上げる。興味が湧いたら、一度彼らが囁き合っている噂話に耳を傾けてみるといい。

※画像はイメージです。

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