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冷戦後初とも言われる太平洋での米ロ対決?

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2019年6月7日、かつての冷戦時代以降では初とも言えるアメリカ海軍とロシア海軍の衝突未遂が報じられました。
アメリカ海軍の発表よれば、同海軍の第7艦隊に所属するミサイル巡洋艦チャンセラーズビルと、ロシア海軍の太平洋艦隊に所属する駆逐艦アドミラル・ヴィノグラードフがあわや衝突かという距離にまで接近する事態が発生したというものだ。

この報道を耳にした際に、アメリカ海軍にもまだ巡洋艦という艦級が現役として就役していたのかと思われた方も多かったのではなかろうか?
ミサイル巡洋艦チャンセラーズビルはタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦27隻の内の16番艦で、アメリカ海軍での唯一の巡洋艦となっている。チャンセラーズビルは1989年に就役したが現在であればミサイル駆逐艦に分類されるサイズと思われる。

■ チャンセラーズビル (USS Chancellorsville, CG-62)
Photo taken by PH2 Dante DeAnqelis [Public domain], via Wikimedia Commons

しかしサイズ的には、満載排水量9,460トン、全長172.46 m、最大幅16.76 mとなっており最近の艦級と比較するとほぼ大型の駆逐艦サイズと言える。海上自衛隊の最新鋭護衛艦であるまや型は、満載排水量10,250トン、全長170 m、全幅21.0 mなのでむしろ少し大きいくらいだ。

今回このチャンセラーズビルが前進していた航路に、ロシアのアドミラル・ヴィノグラードフが異常接近してきたとアメリカ側は主張している。対してロシア側の言い分は、チャンセラーズビルの方が急に進路を変更して接近してきたものだと両者の主張は真っ向から対立している。どちらが正しいのかを確定する事は難しいが、常識的に考えてロシア海軍よりも圧倒的な戦力を保有するアメリカ海軍が、わざわざ格下の相手に向かってこれ見よがしな威嚇行動を取るとは考えにくいと思われる。

■ウダロイ級駆逐艦
Mass Communication Specialist 3rd Class Sean Furey [Public domain], via Wikimedia Commons

チャンセラーズビルは原子力空母ロナルド・レーガンを護衛する艦船のうちの1隻にあたり、その空母打撃軍の行動そのものを秘匿するためアメリカ側は今回の事件の正確な位置の公表を控えているとも伝えられている。
事件の真相は現時点では判断がつかないが、これほど直接的な太平洋でのニアミスはロシアの姿勢を再認識させるに十分だと感じた。

※写真はイメージです。

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