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旧ソ連時代から今のロシアまでも続く謎の短波放送UVB-76

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この世界にはそれが誰の手によって、どのような目的を以て、どのような方法によって制作・使用されたのかなどが不明とされる物体があり、それらは概ねオーパーツと称される事が多い。
世界的なオーパーツの代表例とも言ってよいと思われるものに、古代マヤ文明が残したと言われてきた「クリスタル・スカル(水晶髑髏)があり、大人気ハリウッド映画・インディ・ジョーンズの1作のモチーフにもなっている。

オーパーツの大まかな定義としては、その時代には到底制作する事が不可能な技術が使用されていると言う点が大きなウェイトを占めている事が多いが、現在ではその大半が解明され、謎の余地は極めて少なくなっている。

こうした多数のオーパーツの正体が遍く晒され、謎と言う一種のロマンがほとんど失われつつある現在において、その存在自体は確認されているものの、正体や目的が不明と言う短波放送が今もロシアから発信されている。
これは世界的にはUVB-76の名称で知られているものだが、今やその大半がロマンを失ってしまったオーパーツとは異なり、未だその目的や活用方法が解明されておらず、その不可思議さを引きずっている。

目次

不可思議着な短波 UVB-76の概要

この不可思議着な短波・UVB-76は、古くは1976年頃から発信が始まったと考えられているもので、当時の旧ソ連邦の内部から短波放送の周波数体である4625kHz、若しくは6998kHzを使用して発信されてきたとされている。
2023年現在でも、この短波・UVB-76はyoutubeを始めとする多くのSNS上でその音声内容が公開されており、一応再生して聞く事が可能ではあるが、素人からすればよくわからない機械音が延々と繰り返されているとしか感じられない。

短波・UVB-76のこの発信されている音声は、素人からすれば雑音としか思えない、謂わば単なるチューニングのあっていないラジオから聞こえる雑音のようなものなのだが、如何なる分野にも好事家は存在する。
その為、世界の無線好事家の間では1990年代初頭頃より、短波・UVB-76に注目する動きが一部で顕在化しており、ほぼ24時間絶え間なく送信されるこの雑音としか思えない放送は「ザ・ブザー」と呼称されていた。

ご存じのように旧ソ連邦は、1991年12月に自然崩壊を起こして国家としては消滅したが、その後継国家である今のロシア連邦に替わっても短波・UVB-76は継続放送されており、何らかの目的がある事は明らかである。

短波 UVB-76から放送される内容

前述した通り短波・UVB-76で放送される内容は、24時間を通じてその大半が「ザ・ブザー」と呼ばれている事からも明らかなように、素人にはノイズとしか思えない機械音が延々と繰り返されている状態だ。
しかしどの分野でも好事家と呼ばれる人々の、良く言えば探求心、悪く言えば粘着気質は侮れず、短波・UVB-76でごく稀に放送されるロシア語の人名と思しき単語や、数字が放送される事が確認されている。

こうしたロシア語の人名と思しき単語や数字が、ごく稀だとは言え放送される事によって、短波・UVB-76は一部の好事家達の想像力を喚起させており、アメリカ発の人気ドラマ「LOST」との対比などが行われている。
「LOST」は本国アメリカでは2004年から2010年迄、延べ6シーズンが放映された人気ドラマで、航空機の墜落事故によって謎の島に漂着した主人公達が、その島からの脱出を図るサスペンス・ミステリー作品だ。

その中で主人公達は、その島で数十年以上も前から録音されたSOS音声が発信させれている事実に遭遇し、島が普通の無人島ではなく、通常の世界と何らかの理由で隔絶された場所である可能性に愕然とする。
こうした「LOST」内の大きなマクガフィンの一つとして登場したSOS発信と、短波・UVB-76の存在を重ね合わせ、何か尋常ならざる事態がその裏に隠されているのではないかと言う想像が、好事家達の間では唱えられてきた。
実際の短波・UVB-76は、1986年頃までは凡そ2秒ほどの間隔で電子音を反復して放送していたが、1990年代以降は今のブザー音に置き換えられ、1分間で凡そ21回から34回程の頻度でそれを放送している状態である。

短波 UVB-76のこれまでの主な変遷

短波・UVB-76は前述したように1980年代までは電子音、そして1990年代以降は今も続くブザー音が内容の大半を占めているが、それ以外にも細かな部分で最初に世界的に認知された1976年以後も変化が確認されている。

先ずトラブルと考えられているのが、2010年6月5日にその1日のみ放送が停止した事が挙げられ、其れまで24時間・ほぼ毎日反復されていたものが途切れたが、翌日にはあっさりと放送が再開された。
しかし同年8月以降は度々放送が途切れる事象が発生しており、放送されてもそれまでのブザー音以外に人間の足音や物音と思しきものが確認されるようになり、放送自体がブザー音の録音の再生ではない可能性が浮上している。

これらブザー音以外の足音や物音と思しき音声が放送された事は、何れかのスタジオ等から短波・UVB-76が生放送されている可能性を示唆するものであり、使用されている収音マイクが周囲の音を拾ったのではないかと推察されている。
また短波・UVB-76はその存在が世界的に認識された1970年代から2000年代までは、電子音やブザー音の放送が大半を占めていたが、2010年代以降ロシア語の単語や数字が放送される頻度が毎月のように増加している。

ただいずれにせよ、こうした音声であっても何か明確な指示やメッセージを伝えているのかを断定する事は未だ極めて困難であり、その目的や意図はロシアの関係機関以外には不明としか言いようが無い。

ロシア・ウクライナ戦争の勃発で一躍注目を浴びた短波 UVB-76

これまで述べてきた通り短波・UVB-76の実際の意図や目的を、特に我々のような西側諸国の人間が窺い知る事は今後も難しいと思われるが、近年それが再度注目を集めたのは、やはりロシア・ウクライナ戦争の勃発がある。
2022年2月24日に生起したロシア・ウクライナ戦争ではあるが、ロシアがウクライナ国境周辺に軍事侵攻の為の軍を展開した2021年末頃から、短波・UVB-76内における音声の放送の頻度が増加していた事が確認されていた。

西側諸国の無線関連の好事家の間では、こうした状況からロシア側がウクライナへの大規模な軍事侵攻を起こすのではないかと危惧する声も一部で生じていたが、正にこの推察は不幸な形で現実されてしまった。
現在のロシアおける短波・UVB-76の放送の目的には、ロシア・ウクライナ戦争の生起という現実もあり、複数の説が唱えられてはいるものの、その大半が軍事的若しくはそれに準じる行動の為だと解釈されている。

主要な説としてはロシア側が、敵対国に潜入させた工作員に支持を送る目的とするもの、核戦争に備えた秘密通信が目的とするもの、通常の軍部隊間の連絡に使用する目的とするものなどが代表的な例と言えそうだ。
現時点での短波・UVB-76の送信元はモスクワ州内にある通信基地と目されており、ここはロシア軍が持つ東部・西部・南部・北部・中央の5つの軍管区の内、今のロシア・ウクライナ戦争を管轄する西部軍管区に含まれている。

短波 UVB-76の真実が解明される日はくるか

これまで見てきたように短波・UVB-76の送信元が、今のロシア・ウクライナ戦争を管轄する西部軍管区内に所在する事を考慮すれば、何らかの軍事的な目的の為にこの放送が使用されている事はほぼ間違いないだろう。

今のロシア・ウクライナ戦争は2023年10月中旬視点でも、残念ながらウクライナ軍が大きくロシア側に浸食された領土を奪還するまでには至っておらず、余程の画期的な戦力投射が成功しない限り、膠着状態の打破は困難に見える。
仮に何れロシア・ウクライナ側双方が何とか停戦に漕ぎつけたとしても、ロシアと言う今の体制が国ごと崩壊する可能性は限りなく低いと思える為、短波・UVB-76の真の目的が西側諸国に開示される事も同様に難しいだろう。

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