渦人形・ひょうせを考察してみた

禍人形は、かつて「2ch死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」に投稿された不気味な体験談で、終始、謎に満ちた話になっております。謎だらけなので、どうすれば良いのか渦中の投稿者たちには全くわかりません。ただただ、異様な現象に怯えるだけです。

幸い、この禍人形の話では、救いの糸口となる地元のおじさんたちやお寺のお坊さんが出てきます。
その人たちがいなければ、投稿者たちはどうなっていたのか、わかりません。

目次

禍人形のあらすじ

ちゃんねるに投稿された話はとても長いのですが、あまりにも不気味なので思わず読み込んでしまいます。
簡単に要約してみると、以下のような内容になります。

投稿者を含めた高校生たちが合宿に行きます。合宿先の近くに古い家があり、そこから幼い子供が顔だけ出しているのを見てしまうのです。
確かめようと家に入る投稿者たち。仲間の一人が二階から笑い声が聞こえるといい、確かめにゆきます。そして、彼は狂ったように笑いだし、おかしくなってしまうのです。
彼は病院に送られ、合宿は中止になりました。

地元の人々はこの話を受け、その古い家にロープのようなもので作った柵をこしらえます。
何をしているのか、投稿者たちには理解できませんでした。

家に帰った投稿者は、自宅でも奇怪な体験をします。首を伸ばした子供の顔が投稿者の部屋の窓から覗き込み、笑っているのでした。
その翌日、部活の顧問に呼び出されて投稿者は学校に行きます。
そこには、合宿先の土地の地元のおじさんたちがいました。おじさんたちから、この怪奇現象は「ひょうせ」によるものだと聞かされ、一応は納得する投稿者たち。「ひょうせ」は、その土地由来の存在で、安産を司るものだとか。しかし、数十年に一度、なぜか子供を憑り殺すのだといいます。
地元の人々が、あの古い家をロープで囲んでいたのは、「ひょうせ」を封印する儀式だったのでしょう。

しかし、おじさんたちは言います。今回の「ひょうせ」はいつもと違うのだ、と。
「ひょうせ」ならば、地元を離れて主人公の家にまで現れることはないでしょうし、封じたのに逃げることもありえないことだといいます。また、「ひょうせ」により子供が殺されたのは20年前のことであり、周期が早すぎるので、本当にこれは「ひょうせ」なのだろうか、と疑問があがったのでした。

おまもりや祈祷で害を逃れようとしますが、やはり怪異は続きます。 その中で投稿者は、その怪異の正体を見てしまいます。それは、不気味な日本人形の姿をしていました。

怪異に苛まれる投稿者たちを、おじさんたちは合宿所の近くの寺に連れて行きます。そして、投稿者たちを悩ませている怪異は、「ひょうせ」とは違うなにかだと気が付くのです。

この怪異は呪物の一種ではないか、と推測が始まります。
祈祷することで対応しようとしますが、投稿者はこの寺で、また、あの不気味な日本人形に遭遇するのです。人形は笑っていました。
投稿者は恐ろしさのあまり、狂ったように笑いながら蝋燭の燭台を日本人形に打ち付け、燃やしてしまいました。燃えた人形はお寺で供養されることになります。

その人形には「寛保二年」という年号や、「禍人形」という言葉があったそうです。
そして、燃え残った残骸には、びっしりと呪術的な模様が書き込まれていたとのことでした。

その後、投稿者たちを怯えさせた怪異は起きなくなりました。

笑い声は?

禍人形の話の中で、奇怪な笑い声についての記述があります。

笑い声が聞こえてきて、その恐怖が乗り移ったかのように、自分もまた狂ったように笑ってしまう。
このエピソードは、まさに「憑依」の現象を思わせます。

最初に被害に遭った投稿者の仲間の一人や、最後には投稿者自身もまた、ないかに憑依されていたのかもしれません。
また、この話には「ひょうせ」という存在が語られます。その土地の伝承なのですが、「ひょうせ」にしてはおかしい現象が続いていました。

この流れから、何か、当事者たちを翻弄させて嘲笑しているかのような、見えない存在を感じてしまいます。

ひょうせとは?

話に出てくる「ひょうせ」とは、その土地由来の神様のような、妖怪のような存在です。
安産を司るものだが、何十年かに一度、子供を殺す性質があるとのことです。もし、「ひょうせ」が害を及ぼしたなら、結界で封じ込めることで被害を抑えることができるとされています。

ちなみに「ひょうせ」の姿は、毛むくじゃらで猿のようなものだそうで、日本人形の姿ではありません。

禍人形の正体は何か?

この怪談話は、最後まで謎が残っています。
禍人形なるものが、大昔の呪術の産物であるらしいことは分かるのですが、どうしてそんなものが生み出されたのか、なぜ今それが現れ、投稿者らに害を及ぼしたのか、まったく分からないのです。

これは、わたしの想像なのですが、禍人形は、もともと、その合宿所の近くの古い家にあったもので、時折ひょいと姿を見せて人々を驚かせていたのではないでしょうか。もしかしたら、地元では知る人ぞ知る心霊スポットだったのかもしれません。

この世ならざる不気味なものを見てしまった人は、たいてい怯えてそこから遠のきます。
しかし、投稿者たちは正体を確かめようと、家の中にまで入ってしまったのです。それが、この禍いを招いてしまったのではないでしょうか。

最後に

なんとも不気味な怪談です。
この記事を書いている間、わたしは何度も背中に寒気を覚えました。

日本人形というものは、怪談話にはよく登場します。定番のテーマといっても良いくらいです。
ああ、またこの手合いの話か、と思いながらも、やっぱりぞうっとしてしまいます。それは、日本人形というものに対する恐れのようなものが、わたしたち日本人の中にあるからではないでしょうか。

持ち主に可愛がられた人形には、念が宿ると言われます。どんな念が籠っているのか、それは、見ただけでは誰にも分からないのです。
人形が動く、喋るという怪異は、ありふれたホラーといっても良いかもしれませんが、恐怖のポイントを見事についているのも事実です。おそらく、これからも人形についての怪談は増えてゆくことだと思います。

また、この話の不気味なポイントはもう一つあります。 それは「笑い声」です。それも、二階から聞こえてくる笑い声なのです。

誰もいない家に一人でいる。
微かな音がするだけでギクリとするのに、二階から笑い声が聞こえたならば、その不気味さはどんなものでしょう。

笑いとは、楽しい時に出るものですが、笑いの主が何を楽しんでいるのか分からないというのは、その笑い声を聞かされる側にしてみれば、恐怖以外のなにものでもないのです。
そう考えると、一体、禍人形は、なにを楽しんでいたのでしょうか。

※画像はイメージです。

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