あれはもしかして水子だったのかも？

見てはいけないものを見てしまった、という苦い体験、少なからずの人が思い当たるのではないでしょうか。
ちょっとまずかったかな……、と後悔したことが私にもいくつかあります。
あれからもう30年以上経っているので、もう時効かな？と思いつつ、一筆書かせていただきます。

女子高生が数人集まれば？

私がまだ高校生だった時のことです。当時、同じ中学の出身で仲の良い友人が何人かいまして、そのうちの一人の家がちょっとしたたまり場になっておりました。

女子高生が数人集まれば、普通は恋バナやオシャレ系に花が咲くのでしょうが、あいにく私らはオタクと呼ばれる人種でしたので、流行りのアニメや特撮、またはそれらの同人誌活動の話が大半を占めておりました。そして、その次によく話題にしていたのは、何故かちまたの怖い話・・・要するに怪談。

その日、何を話題にお喋りしていたのか、詳しいことはよく覚えていないのですが、隣の市の温泉宿にアレが出たとか、花火大会に行ったら、生きている人に交じってあの世の人がいるとか、まぁ他愛ない話をしておりました。

どういうわけか

が、その日に限って、どういうわけか、友人達の話が盛り上がるに連れて、霊力というかその手のボルテージがだんだんと上がって来まして、今なら予言ぐらいしてあげるよ・・・というような状態になってしまったんですね・・なんつー例えだ☆。

そしてどういうわけか、後輩（女）の腰の辺りに何かいるような、人影のようなものが見えるような気がしたんですね。歳は5～6歳の幼児で、男の子のようでした。

「何だろう、この子？」と思いつつ横目でちらちら見ていたら、私に気付いたのか、こっちを見て笑っていたような、睨んでいたような・・・ちょっとよく判らない表情。
もっとも肉眼で見えていたわけではなく、そこに何かいると思ったら、そのイメージが頭の中に浮かぶという感じです。

で、不躾で悪いなとは思いつつ、後輩に「あんたの家族に小さな男の子、いたっけ？」と聞いてみると、当然、後輩は首を捻っておりました。後輩には妹さんが一人いますが、それ以外にきょうだいはおらず、近所のいとこ連中にも当該年齢らしき男の子はおらず、「いったい何を言っているんだ？」という感じでした。

一応、自分が見えているものの話はしたのですが、やはり心当たりはないとのこと。

真相やいかに？

その日は、いつも通り夕方になってお開きとなったのですが、翌日、その後輩から電話がありました。

彼女曰く、あれから気になったので、お母さんに聞いてみたとのこと。すると、お母さんが教えてくれたそうです。
彼女の前にお兄さんが産まれるはずだったんだそうですが残念ながら、流産してしまい、産まれることはなかった・・・・。

え？ってことは、あの男の子は水子？？
恐らくは、自分の妹の側から周囲を見ていたんでしょうね。水子が祟ることは滅多にありませんので、本当に気まぐれか好奇心でちらっと姿を見せただけだと思います。
悪意も害意も何もなかったですしね。高校生のバカ話のどこが面白かったのかは謎ですが☆

水子とは？

水子と聞くと、大抵の人は胎児や赤ん坊の姿を思い浮かべると思いますが、水子も時間の経過とともにそれなりに成長すると聞いております。

特に、きっちり成仏している水子は幼児や小学生くらいの姿をしているそうですので、ほっと胸を撫で下ろしております。しかし、流産というデリケートな過去を思い出させるようなことを言ってしまって申し訳ない！と当時も今も反省しております。

※画像はイメージです。