私の通う高校では、毎年6月に各クラスの委員長と副委員長が参加するリーダー研修というものが、地域にある「青年自然の家」でおこなわれていたのです。その年も同じように研修がはじまり、学校へ集まった各クラスのリーダーが、貸し切りバスへ乗り込み研修場所へと向かったのでした。
青年自然の家はいわくつき
青年の家に到着し、体育館で開会式が行われた後、親睦研修、カレー作りなどキャンプのような内容の研修。
日中は自然の中で仲間との楽しい時間をすごすのですが・・・この「青年自然の家」は、太平洋戦争時にたくさんの人が犠牲になっているところ。
霊が出たなどという話は日常茶飯という程の場所。
まして、山の中には犠牲になった人達の遺骨も多数残っているに違いない。
日が暮れて、夕食を済ませ、キャンプファイヤー。みんなで火を囲み、ダンスをしたり、歌をうたいます。
その時から、一人の後輩の女子の様子がおかしくなったのです。
おかしいと言っても狂っているとかではなくて、視線の向く方向が何かを見ている感じがするのと、なんとなく寒気がした。
よるのはなし
1日の日程が終わり、女子と男子とで部屋わけして、大広間でそれぞれの布団を敷き、就寝の支度をします。
もちろん、キャンプファイヤーの時から少し妙な後輩も同室にいます。
ポツポツと周りのみんなが寝始めた頃、5人ほどの女子が、眠れず、その中に妙な動きの後輩もいた。
彼女は話始めた・・・彼女には霊が見える事、今まで体験した霊との遭遇談。
研修中もずっと見えていたらしい。霊は自分が見えている人がわかるようで近寄ってくるのだそうだ。
それに霊の話をすると、何故か集まってくるのだという。
話をしながらも、続々と霊が近寄ってきていると話していた彼女。
視線が1か所空いている窓に止まり、そしてまた視線は少しずつ動き、寝ている1人の女子生徒の上の辺りで止まった。
すると、その寝ていた女子生徒が起き上がり、クルクルと左右を見回した後「誰か、私の事呼んだ?」と聞くのだ。
一体、何が起きていたのか?
霊感のある後輩の話によると、窓から女の幽霊が入ってきて、理由は解らないがその女子生徒のところまで行き、一生懸命呼び起こしていたというのだ。
その話を聞いた私はその夜、一睡もできませんでした。
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