今回は私の祖父の叔父のお話をしようと思います。
祖父の名前は明かすことは出来ませんが、仮名として「南のおじさん」と呼ばせていただきます。
戦争中は南方にて出兵されていたらしく、戦後は内地に戻ったのですが、戦後の混乱の内地での生活は大変だったらしく、一日の食事さえままならなかったみたいです。
これはそんな祖父のおじさんの闇市時代の出来事を紹介したいと思います。
闇市といえば

当時戦後の日本は物資が乏しく、食糧が不足し、また着る服さえもないと、非常に苦しい物不足に悩まされていました。
「南のおじさん」も無事に戦場で生き延びることが出来き、内地へと戻ってきたのですが、軍人としての仕事もなく故郷に戻り、妻と子供を食わせていかなければいけないと仕事を探すのですが、簡単に見つかるわけもなくやむを得ずに闇市で働くことを決めたみたいです。
闇市は平たく言えば、非合法のお店が並んでいるような状態の場所のことを指し、大抵はヤクザなどが取り仕切り、ショバ代を払って営業すると一見すれば無法地帯のように思えますが、敗戦後の日本の国内は非常にあれており、警察もまともに動いていない状態だったので、ヤクザが頼りになっていたと、南のおじさんはそう語っていました。
おじさんの仕事

おじさんが闇市で働くことになった最初は、鍋の煮物を始めたそうです。
闇市で商売をするにはそれなりの売り上げが必要らしく、稼ぐ手合いの良い商売として食い物を仕事にしようと考えたみたいですが、おじさんは料理が出来る器用さはなかったので、煮てごまかせる雑炊屋を始めたと語っていました。
雑炊なら水と出汁があれば誰でもできる仕事と考えますが、水は手に入るも、必要な具材や出汁が手に入らず、仕方なしにおじさんが食材と出汁として使ったのはなんと蛙と蛇の肉だったのです。
おじさん曰く蛇と蛙だったら、すぐに捕まえられると言い、飯盒の中にたくさんの蛇と蛙を捕まえて皮をむいて下ごしらえし、それを鍋に入れて肉入り雑炊として販売してみたら好評で繁盛していたと言っていました。
途中何の肉かと聞かれれば鶏肉だと誤魔化していたみたいですが、もしばれていたらどうなっていたのかと、気まずい中での商売だったみたいです。
ただおじさんの仕事はまだ良心的?で、中には野良犬の肉を使ったりと、色々と混迷な時代だったようです。
※写真はイメージです。
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