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昭和の怪事件「手首ラーメン事件」を考察

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殺害された被害者の手首が、ラーメンの出汁として煮込まれた。
想像を遥かに越えた犯人は、別件で逮捕されていた暴力団幹部と子分4人。

どのような経緯で手首だけ出汁へ混入されたのか?
そのラーメンを食べた客は存在するのか?

今回は、前代未聞の気になる事件「手首ラーメン事件」の真相に迫ります。

目次

手首ラーメン事件とは?

1978年7月5日、指定暴力団「住吉連合金子会」へ所属する暴力団幹部の男性A(当時30歳)が、東京都荒川区内にある自宅マンションで命を奪われました。

犯人の動機は、組長代理のイスを狙う権力闘争。手を下したのは暴力団幹部B(当時29歳)と4人の子分たちです。犯人は帰宅した男性Aを登山ナイフで何度も刺し、暴力団幹部Bから子分たちへ「身元がバレないようバラバラに切断して山へ埋めろ」命じられます。

子分たちは指示通り、東京から600km以上離れた岡山県和気郡と兵庫県赤穂郡の山間に遺体を遺棄。ところがここで問題が発生。あろうことか、両手首だけ東京へ置き忘れてしまったのです。「このままではヤバい」と思った子分たちは、収入源として経営していたラーメン屋台のスープ鍋に手首を投入。40分以上かけて煮込み、出汁へ溶かして形を消します。残った骨も金槌で叩き、誰が見てもわからないように痕跡を失くしました。

当然警察は、忽然と消えた男性Aの所在を捜査。暴力団同士の抗争と当たりをつけ、水面下で内定します。そして2カ月後の9月24日、さきほどお伝えした山中から遺体を発見。背中に刻まれた入れ墨から身元が判明し、追求の結果、手首はラーメンの出汁へ入れられたと確認されたのです。

ラーメン屋台が出店した場所

はっきりした情報はありませんが、現在の東京都北区昭和町1丁目にあるJR尾久駅〜荒川の土手付近で屋台を引いていたそうです。当日は、荒川区西日暮里5丁目の西日暮里駅まで行ったと。犯行翌日の7月6日午後5時~翌6日午前2時にかけ、9時間ほど歩いて営業。

当時は道路交通法や条例の厳しい取り締まりもなく、暴力団関係者にとってラーメン屋台は収入源の1つでした。しかし、事件の一報を受け、警察へは「自分の食べたラーメンは大丈夫なのか」と問い合わせが殺到。「この日は1杯もラーメンを売ってない」という犯人の供述から、どうにか騒ぎを治めました。

本当にラーメンを食べた客は存在しないのか?

手首を鍋に入れた理由は、指紋から身元がバレるのを隠したかったから。「9時間かけて1杯も売ってない」というのは、おそらく警察から指示された供述。「当日はチャルメラを吹かなかった」「客に注文されても断った」と証言していますが、ラーメンを売らないのであれば9時間も屋台を引く意味はありません。

JR尾久駅から西日暮里駅までは約2.1km。徒歩30分程度です。荒川の土手を回っているのでもっと時間はかかると考えられますが、多めに見積もっても往復で2時間。犯人は9時間歩いたとされるため、「残りの7時間は何をしていたのか」という問題になります。

このルートを何度も往復した可能性は否定できませんが、仮にそうであれば4往復以上したことになる。
商売の縄張りがあるにせよ、同じルートを4往復するくらいなら別の場所へ屋台を引くのではないでしょうか。西日暮里まで足を運んだのであれば、その先の日暮里駅や鶯谷駅付近まで歩いても良いし、宣言目的ならそのほうが合理的。同じ場所で過ごしたからこそ、9時間かかったのです。

つまり手首で出汁をとったラーメンは、客に売られた。それを味わった人物も存在する。「この日は1杯もラーメンを売ってない」と警察から発表されたのは、騒ぎを大きくしないための措置だったと考えられます。

警察が誤魔化した理由

ではなぜ、「ラーメンは一杯も売ってない」と虚偽の報告をしたのか。それはラーメン業界からのクレームと大手インスタントメーカーの苦言、政治家からの圧力に他なりません。この事件が発覚し、一時的に全国のラーメンが売れなくなりました。それは屋台のラーメンに限らず、店をかまえている場合も同じです。

「手首をラーメンの出汁に入れた」「JR尾久駅~西日暮里駅まで屋台を引いた」という情報は、本来ストレートに発表されるものではありません。別の表現へ変更したり、言葉を曖昧にして報じるなどの対応がとられます。

ところが事件を担当した赤坂署は、自供した犯人の話をそのまま発表してしまった。そこで騒ぎが大きくなり、あとづけで「ラーメンは1杯も売ってない」と付け加えるしかなかったのではないでしょうか。

手首だけを処分するなら他にいくらでも方法はありますが、どこかへ遺棄するにしても東京から再び山へ行くには時間がかかる。東京湾へ沈めるにしても誰かに目撃されないとは言えない。ゴミで処分すればニオイの問題でバレるかもしれない。証拠となる形を消すには、ラーメンの出汁へ入れ煮込んで溶かせば隠滅できると考えたのかもしれません。

その後の調査

警察が整合性のとれない発表をしたことで、この事件にはさまざまな都市伝説も生まれました。「暴力団員の手首を日本刀で切り落とし、それをラーメン出汁へ入れた。その出汁で作ったラーメンは客に評判も良かったが、溶け残った爪が発見され、すべては明るみになった」と語られています。しかも、味は豚骨ベースで臭みもなく、あっさりして飲みやすいスープだったと。

もちろんこれは都市伝説なので、噂の域を出ないでしょう。ただし、手首をラーメンへ入れたこの事件は事実です。作り話でありません。そのため警察から「ラーメンは一杯も売ってない」と発表されていますが、現実的に食べた人も存在するはずです。

手首ラーメンは都市伝説ではない

任侠の世界は一般人と異なるため、切断した手首をラーメン出汁へ入れても不思議はありません。40分以上煮込んだことでどの程度まで肉が溶けたかわかりませんが、当時はDNA鑑定技術もなかったので、発表された情報を信じるしかなかったのでしょう。

しかし、9時間も屋台を引いて歩いた理由は報じられておらず、まったく合理性に欠けた行動。
それを考えると、「手首で出汁をとったラーメンは誰にも売られてない」とこじつけるほうが無理と考えられるかもしれません。

知らず知らずに出された「手首ラーメン」・・・そのお味は・・・。

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