日本を代表する名優と言えばだれか? それを聞かれたら私はこう答えてしまいます。
高倉健さん、と!
思えば私が高倉健さんに対して憧れを抱いたのは、まだ幼い頃でした・・・
テレビでちらほらと見る日本映画の中やドラマの中に、必ずと言って良い程に登場し、存在感のある雰囲気で、物語の中の役を演じ、そのキャラクターを見事に演じ、実に男気のあるカッコイイ男性として、その存在感を魅せてくれた役者……それが高倉健さんでした。
そんな彼の存在感が引き立ち、そして何よりもカッコいいと思えたのは、彼が主演した映画「野生の証明」でした。
1978年
この作品は角川映画として公開され、あの薬師丸ひろ子さんや三國連太郎さんなどが登場し、大ヒットを記録した映画でもありました。
その中で高倉健さんは、特殊部隊の自衛官として登場しました。
国家の陰謀に巻き込まれ、自分が不幸にしてしまった少女を守る為に、ひたすらに戦う武骨な男を描いた名作でもありました。
この映画の中に登場する高倉健さんは、薬師丸ひろ子さん演じる少女を守る為に、ただひたすらに戦っていきます。
そこには安易なアクションの要素はなく、多勢無勢の中でも自分が蓄えた知識を使い、困難を乗り越えていく、文字通りの野生の強さが込められた作品でもありました。
見どころ
この映画の見どころとも言えるのは、最後の後半部にあります。
自衛隊の特殊部隊に狙われ、山中へ隠れる彼ら。
それを追う特殊部隊。
率いるのは、松方弘樹さん演じるレンジャー部隊。
この後半部に登場する戦車やヘリなど実にリアルだと言われていますが、それもその筈。
なんとこの映画の後半に登場するヘリや戦車は本物であり、アメリカ合衆国のカリフォルニア州・陸軍州兵が撮影協力し、後半だけ妙に武器がリアルなのは、今も持って語り草になっています。
なにせ当時の日本映画作品の中では、銃やマシンガンの薬莢などの演出はなく、松方弘樹さんが機関銃M60を射撃しているシーンは、本物を使っていたのです。
また戦車も本物で、演習風景も本物と、後半の力具合は実に見事でした。
ネタバレになってしまいますが、最後高倉健さんが拳銃を片手に、無数の戦車を走らせてくる敵陣に射撃をしながら乗り込んでいくシーンは、今も心に残っています。
最後に
軍人として、男として、後の軍事系漫画作品にも大きな影響を与えてくれた今作。
昭和の男臭を楽しみたい人におススメできる名作です。
特にエンディングテーマである「戦士の休息」は、聴いて損のない作品です。
(C) 1978 野生の証明 角川エンターテーメント
思った事を何でも!ネガティブOK!