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廃墟化した炭坑の病院で遭遇した~謎の看護師の霊~

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数年前北海道に旅行した時の体験です。
当時私は一人旅にハマっており、やや悪趣味なのは承知の上で、北海道の心霊スポットを回っていました。

目次

最恐と名高い心霊スポット

旅行二日目に訪れたのが北海道最恐と名高い心霊スポット、雄別炭鉱病院でした。幸い昼間に赴いた為、噂で聞いていたほど不気味ではなく、廃墟特有の寂れたたたずまいや荒涼とした雰囲気を堪能することができました。

一人で病院の中を歩いてると、突然音の反響の仕方が変わりました。なんだろうと耳を澄ませ、足音が増えているのにぎょっとしました。私の同類の廃墟探索者か心霊スポットマニアかと考えたものの、病院付近に車は停まっておらず、その可能性は低いです。

気のせいだと念じ足を速めた矢先、今度はキー……キー……と、ワゴンの車輪が回る音が響いてきます。

パニック状態に陥って走り出したのも束の間、何かを踏み付けて転倒してしまいました。激痛に呻いて顔を上げ、自分が踏んだのがカルテの束と悟り、好奇心に負けて手に取ります。
しかし劣化が激しくボロボロになっており、字は殆ど読み取れません。辛うじて読み取れるのは「死」「心臓」「ショック」の単語だけ。インクの染みでしょうか、所々赤黒い斑点が散っているのも気味悪いです。

思い当たるモノ・・・

そこで思い当たりました。このシミは血の跡じゃないかと……。

ショックは外傷性ショックをさすのでしょうか?このカルテの対象者は、心臓発作で亡くなったのでしょうか?

考えれど答えは出ず、不吉な単語が目に入った事実に胸騒ぎがし、カルテを投げ捨てました。次の瞬間、心臓に鋭い痛みが走って突っ伏しました。激しい動悸が不整脈を引き起こし、キィキィと車輪の音が近付いてきます。

まずい!

本能的な危険を察知し、上着の胸を掴んで跳ね起き、余力を振り絞って出口へ走りました。不思議な事に病院の外に出た途端胸の痛みは消え、呼吸が楽になりました。

アレは一体何だったのでしょうか?
廃病院を徘徊する亡霊が、自分の死因となった痛みを追体験させたのでしょうか?

こちらの記事の写真はsino☆様のサイト「Hokkaido Touring Information」の画像を利用させて頂いております。

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