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ホビー業界で輝きを放つ「ZOIDS」戦いの記録「ゾイドバトルストーリー」をご紹介

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1982年から1983年にかけて、トミー(現・タカラトミー)がアメリカ現地法人での販売開始を皮切りに、日本へと逆輸入を果たしていった「ZOIDS(ゾイド)」シリーズ。
恐竜の化石を発掘する様や、骨格標本の復元作業に範を取った「組み立てる楽しみ」をコンセプトに、ゼンマイやモーターを組み込んで力強く駆動する動物型ホビーブランドとして展開がスタートしました。

しかし、テレビ宣伝において伝聞されるキャラクター性が、コマーシャル・メッセージとしての強さを絶対的なものとしていた時代、その魅力を強力に伝える必要性に迫られていました。
そこで生み出されたのが、機械生命体と人間が共存する惑星を舞台とした争乱の歴史を描き出した架空戦記「ゾイドバトルストーリー」でした。

強力な兵器として生産・改良されていく機械生命体の秘話と、それが投入される戦域での凄惨な戦闘情勢や歴史の数々・・・重厚な物語と、圧倒的なビジュアルで繰り出される驚きの作例の数々は、今なお色褪せない魅力を放っています。「ゾイド=模型」という事から何となく敬遠してしまっていた人にこそ、是非オススメしたいゾイドの世界をご紹介致します!

目次

メインはやっぱり模型!魅力的な造形に圧倒される!

1982年からその歴史をスタートし、2018年から開始した最新シリーズ「ゾイドワイルド」まで、幾許かの空白期間を間に挟みながらも昭和、平成、令和へと至り、40周年を目前に控えた今、模型というジャンルにおいて世代を越える一つの枠組みとして語られる「ZOIDS」シリーズ。

ゾイド(ZOIDS)というシリーズタイトルが「ZOIC」(動物の~)「ANDROIDS」(アンドロイド)から来ており、動物図鑑に載せられた大迫力のイラストからそのまま飛び出して来たかのような生き物の力強さそのままに、重金属の重々しくもぎらつく輝きと金属の多層構造で織り成す筋骨の力強さは、時が過ぎて尚色褪せない原初的な迫力を見せ付けてくれます。

シリーズタイトルのニュアンスをずばり表わす「メカ生体~」の冠タイトルをあてがわれて本格始動した1983年を経て1984年からは「ZOIDS」の象徴的キャラクターとも言える「ゴジュラス」を始めとする恐竜・怪獣型モデルも表れ、正にカンブリア爆発の如きラインナップの充実を見せたのです。

昭和生まれの筆者は、特に「第1シリーズ」とも言われる1991年まで展開されたモデルから見知った一人ですが、玩具店の店頭でディスプレイされる重厚なモデル…大きなものでは30センチを越えてくる圧倒的な存在感は、模型があまり得意でない幼児だった筆者の幼心にもダイレクトでブッ刺さる巨大なインパクトを刻んだものでした。

その造形に歴史あり。姿形に「命」を吹き込むストーリーの妙味!

このように組立型の模型でありながら、何処か不気味さも含むような生命感を纏い、かつ重々しい厳めしい機械の姿にいくつかのギミック…モーター音を立てて蠢いてみせる、クリアパーツを光らせる、武装を展開するなど…を搭載したモデルは魅力満載でした。ただ、その大きさやギミックの複雑性、ディスプレイの高度さから、やや高額で手に入りにくく、敷居の高いものである側面も目立つものではありました。
その対策として展開を始めたのが「ゾイドバトルストーリー」です。

元々は各モデルのサイドストーリーとして付随していたものが、モデルの拡充を経て「ZOIDS」の持つ兵器としての側面を更に色濃くする物語的必然性を問われる形を受け、機械生命と人間が共存する惑星において繰り広げられる共和国と帝国という2大勢力の対立構造を軸として描いた架空戦記として成立するに至ったものです。
子供向けテレビ情報誌や漫画雑誌などの掲載記事として情報量を増やしていったこの物語は、元来のシリーズが持つモデルとしての魅力に加え、質の高いディオラマを写したスチル写真などがふんだんに織込まれ、まるで映画のようにドラマティックで高品質な作品が居並ぶものでした。

ある物語は激戦区の一場面、戦いの趨勢が決する決定的な一瞬を切り取ったものもあれば、ある光景は画面一杯を埋め尽くす戦略規模の大軍団・・・それも重装甲で鳴らすトリケラトプスをモチーフとした機体が居並ぶ壮観なものだったりと、見た目のインパクトだけで幾らでも眺めていられました。

物語に合わせ、各種の設定として付属する様々な兵器や戦術…戦略級射爆すら可能な荷電粒子砲からメタルジェット式の溶断武器、果てはプラズマ兵器から高感度アクティブレーター、ステルス機能を利用した迷彩による隠密作戦などなど、SFとミリタリーをこれでもかと満載した文章に、意味は分からなくとも未知のフレーズにますます心が躍ったものです。

個人的な思い出を少し語らせてもらうならば、筆者の心へ深く刻み込まれた第1シリーズ終盤、後に第一次大陸間戦争と呼ばれる事となった時期において、ガイロス帝国の最終兵器「ギル・ベイダー」がその圧倒的性能を以て、かつて勇名を馳せた共和国の名機達を次々と蹂躙、反撃の糸口すら掴ませぬまま恐怖のどん底へと叩き落とします。

為す術も無く戦線を後退させ続けた共和国軍が逆転の切り札として投入したのは、対ギル・ベイダー決戦兵器として開発されたペガサス型ゾイド「オルディオス」でした。時空すら越えるとまで言われる凄まじい潜在性能を秘めた狂気の産物を駆るのは、破天荒な戦歴で以て味方からも恐れられるクレイジーホースことクルーガ中尉。

それ程の性能と最も相応しき乗り手を擁してなお勝率1%とされた無謀極まりない作戦の中、熾烈な戦いは両者相討ちという凄まじい結果によって、共和国の戦略的勝利…最終兵器「ギル・ベイダー」の破壊という目標を辛くも達成したのでした。

この物語の結びに記されたのは、わずかな時とは言え命と自身が持つ全ての技量を注ぎ込む事で「愛機」となったオルディオスの最期に対し、すんでの所で脱出を図ったクルーガ中尉の向けた言葉、そして敵パイロットとの物言わぬ交流といった、何ともドラマチックなもの。

まだ映画などもろくに見た事が無かった幼少期の筆者が、そこに至るまでに描かれた酸鼻極まる闘争に震え上がり、兵器との、果ては殺し合いを演じた敵との間に描かれる交流という、戦記物が背景に持つ理不尽な闘争や戦闘の昂揚の中で描かれた玄妙な人間ドラマに心惹かれる確かな土台を形成した作品として、数十年の時を経た今も鮮烈な記憶として残るものとなっています。

ゾイドのアニメシリーズを観よう!

この「ゾイドバトルストーリー」は、1990年代初頭での一時期の中断を経て90年代後半に再始動、幾つかの派生作品としてアニメ化や漫画化等のメディアミックスも行われ、00年代後半に一応の完結を見ました。
現在は2018年より開始した「ゾイドワイルド」シリーズとして再び展開が始められており、「ゾイドワイルド ZERO」では「ゾイドバトルストーリー」完結後を踏まえた世代の物語が展開されています。

インターネット上では過去のモデルを改造した作例やディオラマでの撮影作品、過去のバトルストーリーをまとめたサイトなども見る事が出来ます。
この記事で興味を持って頂いた上で、更に興味の場を広げて頂く事が出来れば無上の喜びです。

今回は少し趣向を変えて、ホビー方面をテーマに・・・とは言いつつ、作例ではなくバックボーンストーリーの方なのですが!
模型制作はからっきしでも楽しめるゾイド世界がある、という奥深さはより多く知られて欲しいと思います。

ゾイドバトルストーリー (C) TOMY
ゾイドワイルド ZERO (C) TOMY / ZW製作委員会・テレビ東京

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