12月4日(日曜日)に滋賀県の陸上自衛隊今津駐屯地記念行事に行きました。
2個の戦車大隊が駐屯するこの駐屯地で第3戦車大隊最後の晴れ舞台を見る為に行きました。
今津駐屯地
滋賀県北西部の高島市今津町にあるのが陸上自衛隊今津駐屯地です。
陸上自衛隊の前身である保安隊の時期である1952年(昭和27年)に今津駐屯地は開設
1954年(昭和29年)に陸自第3管区隊の第3特車大隊として今津駐屯地で最初の戦車部隊が編成されます。
1962年(昭和37年)に第3管区隊は師団編成の第3師団に改編し、第3特車大隊は第3戦車大隊に改編
同じ年に中部地方を守る第10師団の第10戦車大隊と中国地方を守る第13師団の第13戦車大隊が今津で編成され、今津駐屯地は中部方面隊の戦車が一同に集まる駐屯地になりました。
1965年(昭和40年)に第13戦車大隊が日本原へ移動し、2個戦車大隊が駐屯する場所になりました。
2008年(平成20年)に新たな部隊として、中部方面移動監視隊が編成されます。そして2023年(令和5年)3月末に第3戦車大隊は解隊、第10戦車大隊も近年解隊予定と戦車の駐屯地としての役目が終わろうとしている。
観閲官が戦車で入場する式典
今回の今津駐屯地70周年記念行事は制限なしの一般公開です。
しかも今年は来年の3月末で解隊となる第3戦車大隊の姿を見られる最後の機会でもあります。こうして、朝早くから新幹線と在来線を乗り継いで滋賀県へ向かったのです。
JR湖西線の近江今津駅からシャトルバスで駐屯地へ、既に多くの来場者が集まっています。
天候は曇りで小雨が少しぱらつく寒さがある中で式典は始まりました。
観閲官である今津駐屯地司令であり第3戦車大隊長の足立一等陸佐が74式戦車で入場します。その乗って来た74式戦車には「今」の感じをモチーフにした駐屯地のエンブレムが描かれています。
70周年記念と戦車の駐屯地としての熱意を感じます。
観閲行進は観閲部隊指揮官である中部方面移動監視隊の隊長に続いて、戦車直接支援隊の78式戦車回収車が行進、次いで中部方面移動監視隊の車輌が続きます。
そして、第10戦車大隊の74式戦車、最後に第3戦車大隊です。
第3戦車大隊の行進は74式戦車と16式機動戦闘車が一緒に行進します。来年の第3戦車大隊解隊の後で第3偵察隊と統合して戦闘偵察大隊になるので、第3戦車大隊には統合を前に機動戦闘車が配備されているのです。
どの機動戦闘車も第3戦車大隊の赤いライオンの部隊マークが砲塔に描かれている今だけ見られる姿になっています。
戦車が撃ちまくる訓練展示
訓練展示は地域を占領した敵軍を撃退すると言う想定
まずは移動監視隊が無人機も使い偵察活動を行います。それから偵察隊のバイクと87式偵察警戒車が敵に近づいて偵察、偵察警戒車は空砲の激しい射撃を加えます。
続いて機動戦闘車2両が偵察行動として進入、敵前で蛇行しながら105ミリ砲を撃ちます。
敵陣への攻撃の段になり第3戦車大隊の74式戦車が前進、砲撃を加えます。
戦車の砲撃で抑え込んだ敵陣へ96式装輪装甲車に乗って来た普通科隊員が突撃して展示は終わりました。
見学する一般来場者の近くを泥を跳ね上げながら進む機動戦闘車や戦車の姿に、近くで空砲ながらも砲撃する戦車を体感するのは迫力がありました。
第3戦車大隊、最後の晴れ舞台は悪天候だからこそ映えたものになりました。
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