七夕祭り、それは中国の伝説である織姫と彦星にかけたお祭りです。
日本では宮城県仙台市で8月に行われる仙台七夕祭りが有名で、商店街を彩る豪華な飾り(吹き流し)は祭りのシンボルとなっています。
他にも七夕祭りと言ったら神奈川県平塚市と愛知県一宮市の湘南ひらつか七夕まつりと一宮七夕まつりが代表的。
それどころか日本三大七夕祭りに数えられていますが、今回ご紹介する岩手県陸前高田市の海上七夕はひときわユニークです。
海上七夕とは読んで字のごとく海で執り行われる祭り
海上七夕とは陸前高田市にある小友町という町で行われます。
もっと言うと広田湾という海が祭りの開催場所です。
この広田湾は県内でも「広い湾」と言われており、祭りでは町の小友湾を出て隣接している高田松原という景勝地に赴くほどだとか。
開催日は毎年8月第1日曜日、旧暦ならドンピシャですが、だいたい1か月遅れの七夕となりますね。
それでは具体的に海上七夕がどんな祭りなのか?というと、このような様子です。
- 漁船を短冊やボンボリ、吹き流しなど華やかに飾る
- 太鼓の囃子や笛に合わせて出航、広田湾内をパレードする
- 1番目を惹くのはバレン船という船で、船上に立てられた竹竿に3万枚の短冊がつけられている
- パレードは湾内を一周
- 帰港する際に小友湾内にある竜神さまと弁財天様を拝み、大漁と海上安全を祈る
- 帰港後、飾りの一部は集落の家々に分けられる
まさしく海の上でのお祭りで、華やかな船が航行していく光景は幻想的だそうです。
他の七夕祭りとは何が違うの?
さて、そんな海上七夕は他の七夕祭りとは何が違うのでしょうか?
まず挙げられるのは、海か陸かの違いですね。
仙台七夕まつりなどは商店街や市街地が開催地となっているのに対し、海上七夕は湾内もとい海となっています。言うまでもなく、これは漁業が身近だからこそですね。
続いての違いは、規模だと思います。
他の七夕祭りでは来場者数は約100~200万人を想定していますが、海上七夕は地域密着型で、ぶっちゃけたところ規模はそれほどではありません。
その理由は祭りの目的が根本的に違うからでしょう。
たとえば仙台七夕まつりは戦国武将・伊達政宗由来のまつりで、女子のための祭り、もとい裁縫上手になってもらうための行事として始めたと言われています。
一宮七夕まつりもまた織物関連の祭りとして、湘南ひらつか七夕まつりは戦後復興の象徴として開催したのが由来です。
それらに反し、海上七夕は海の安全と大漁を願っています。
どれも地域の生活と信仰に結びついているものの、海上七夕は漁業の暮らしに直結しているからこそ、同じ七夕祭りであってもこんなにも差異が出たのでしょう。
ユニークな海上七夕
海上七夕は岩手県陸前高田市の有名なお祭りです。
文字通り海の上で執り行われるお祭りで、8月上旬、短冊や吹き流しなど華やかな飾りをつけた漁船が囃子とともに広い湾内をパレードします。
とても幻想的な光景だともっぱらの評判ですが、他の七夕まつりと違ってその知名度は低めです。
それは祭りの場所が海という珍しさだけではなく、祭り、もとい祈願の目的が違うからでしょう。
基本的に他の七夕祭りは織物関連あるいは商業関連の繁盛を願っていますが、海上七夕は漁業の暮らしを願ったものです。
いわば地域密着型で、観光客を積極的に呼び込もうという思惑はないのだと考えられます。
※画像はイメージです。


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