私の通う高校は歴史が長いため、校舎も古いです。
歴史ある高校が誇る大きな図書室で私が遭遇した「なにか」についてお話します。
高校一年生の冬、私は昼休みに一人で図書室に行きました。普段は友達を誘うのですが、その日はたまたま一人で行きました。借りた本の返却期限が迫っていたのです。本を返すだけで良かったのですが、せっかくだからと図書室の中をうろうろしていました。
珍しく図書館には誰もいなくて、貸切状態で上機嫌になりながら本を物色していました。
すると、広い図書館の奥の方から、カラカラカラカラ、となにかが転がるような音が聞こえます。
アルミの大ぶりの鈴が空っぽのまま転がっているかのような音です。神社の鈴をもっと軽くしたような音だと思いました。
奥の方に見たい本があったのと、少しの好奇心と、一人ゆえの無責任さに突き動かされて、音の聞こえる方へと進みました。
音は近づくにつれて激しくなりました。暴れているかのようでした。そして、およそ音が鳴っていたであろう場所までたどり着くと、音はピタリと聞こえなくなりました。
めぼしい本を持って、来た道を戻るとき、また控えめに音が鳴り始めました。私は、動物みたいだと思いました。
友達が飼っているチワワのようです。こちらを恐れて大きな声で吠えるけど、まるで磁石が退け合うように決して近づいてこない。小型犬のように、数メートル離れたところで動き回りながら私の様子を伺っている気がしました。今考えるとそんなわけないのですが、動物かなにかがいるのではないかと思い、音がする近くの机の下を覗き込みました。
それと同時にぞく!!と悪寒が走りました。
私は霊感も無ければ、霊や死後の世界に懐疑的です。でも咄嗟に「覗いたらだめだ」と思いました。
もし目でも合ったら、と覗くのが怖くなった私は覗くのをやめました。もう音は聞こえませんでした。
そさくさと本を借りました。いつも話しかけてくる司書の先生が、音についても、本についても何も言っていなかったのが不気味でした。
貸出し手続きをしている間も音は全く聞こえませんでした。
なんだか怖くなってきて、早く帰ろうと図書室の扉に手をかけたとき、背後からまたカラカラカラカラ、と音が聞こえました。
それからも図書館に通っていますが、あれ以降なにかに出会ったことはありません。今思うと、いつも誰かがいる図書館に私以外の生徒が誰もいなかったのも、いつも友達と行くのに一人で行こうと思い立ったことも、司書の先生が全く喋らなかったのも、どこか不思議です。
私はなにかに導かれたのでしょうか。
※画像はイメージです。


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