日本人の女の子ならば、子供の頃に一度は本を読んだり、アニメを見たことがある作品といえば「赤毛のアン」ですね。孤児の少女アンが、カナダのプリンスエドワード島で成長していく物語です。
原作と日本で広がったイメージ
原作はカナダの作家L・M・モンゴメリによって1908年に発表された長編小説「Anne of Green Gables」です。
舞台はプリンスエドワード島のアヴォンリーという架空の村で、孤児の少女アンがカスバート家に養子として引き取られ、新しい生活の中で成長していく物語になります。
ちなみに原題の「Green Gables」は、アンが住むことになった家の名前で、その緑の屋根からアン自身が名付けたこととになっています。
ここでよく誤解されやすいのですが、この作品は最初から「児童文学」として書かれたものではないのです。
日本で初翻訳されて出版された昭和20年代に、編集者が「赤毛のアン」という邦題を付けて子供向けとしたことで、「赤毛のアン」は児童文学に分類されるようになったのです。
実際は大人向けの小説で心理描写もかなり丁寧に、ドロドロした人間関係が描かれていたりします。
1979年、日本アニメーション制作の「世界名作劇場」でアニメ化されました。
映像化にあたっては、演出、構成共に高畑勲が深く関わっています。その影響もあって、原作は保たれつつも感情の流れや日常描写は映像として見やすい形に整えられています。
原作の「アクの強さ」が抑えられているように感じるのは、演出による部分も大きいですね。
観光と赤毛のアン
日本では大人になった「赤毛のアン」のファンたちが、アンの舞台であるプリンスエドワード島を訪れるようになりました。
大勢の日本人のファンがアンの「聖地」に詰めかけるようになると、現地でもその人気が認識されるようになったのと同時に、日本人にそこまで愛されていることで感激されて大歓迎されるようになったそうです。
ちなみに日本では、北海道の芦別市に「カナディアンワールド」というテーマパークが作られたこともあります。
バブル期の観光開発の流れの中で整備されたものでもあり、開業後は来場者数の伸びが当初の想定ほど続かず、1997年にテーマパークとしては閉園しています。
かつてのような本格的なテーマパーク運営は行われていませんが、園内として維持され見学ができます。
十分に作品の雰囲気を味わうことができますので、カナダは遠いという方はこちらに訪れても良いかと思います。
「赤毛のアン」のアニメは日本だけでなく、イタリアやフランス、スペインなどのヨーロッパを中心に、各国で放送されてきました。国ごとに温度差はありますが、一定のファンを獲得した作品でもあります。
日本と同じように世界のどこかでもアンに惹かれた少女たちが、物語の舞台であるプリンスエドワード島へ訪れることになる事があるかもしれませんね。
※画像はイメージです。


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