昔のABCDと今のSWIFT

ABCD包囲網で日本は戦争の道を選びました。

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対日ABCD包囲網

1931年、帝国陸軍関東軍の陰謀である柳条湖事件をきっかけに満州事変が勃発し、1932年には日本の傀儡国家・満州国が樹立されました。

日本のこの軍事行動の違法性について中国が国際連盟に提訴し、連盟はその調査のためにリットン調査団を派遣します。
その報告書に反発した日本は、報告書の採択と満州国不承認を決めた連盟を脱退し、世界から孤立する道に踏み込みました。

1973年、盧溝橋事件から日中戦争が激化し、国際連盟は対日非難決議案を全会一致で可決します。
そして連盟理事会は連盟規約第16条にも基づき、通商・金融・交通において関係を断絶できると判断しました。

一方で米国は、アメリカ新大陸とヨーロッパ間の相互干渉を否定する、モンロー主義による外交基本姿勢によって国際連盟に参加しておらず、日中戦争に対しても当初一定の距離をおいていました。
しかし日本の中国侵攻が目に余る様になると次第に政策転換を行い、1939年に日米通商航行条約を破棄しました。

やがて日本軍が仏領インドシナに進駐するに至って、1940年、米国は対日資産凍結と石油輸出全面禁止を発動します。
これに英国(Britain)・オランダ(Dutch)が同調し、すでに対日経済制裁を要求していた中国(China)も加わって、対日経済封鎖であるABCD包囲網が完成しました。

対ロシアSWIFT排除

2022年、ロシアのウクライナ侵攻に対応した経済制裁の一環として、ロシアがSWIFTから排除されました。

SWIFTは世界各国の金融機関相互の決済のための通信システムを持つ国際的な組合です。
現在の銀行間送金は現金は動かず、送着金を相殺処理しているだけなので、その情報のデータ化と管理が必要で、それを一元的に行っているのがSWIFTです。
この機構は、200を超える国や地域の1万1千以上の金融機関に利用されており、金融機関間の海外送金において事実上の国際標準となっています。
つまり世界の主な金融機関が外国の金融機関に送金する場合、ほとんどがSWIFTを利用してるという事で、ロシアもこれを利用していました。

従ってSWIFTから排除されると、事実上ロシアは外国との決済金のやり取りができなくなるのです。
それは輸出入の停止を意味し、ロシア国家財政の柱である石油や天然ガスの輸出も激減、国民生活や工業商業活動に必要な物資の輸入も制限されます。
その他にも特定品目の輸出入禁止、関税引き上げ、ロシア中央銀行や主要民間銀行との取引停止、特定個人法人の資産凍結などなど多種の経済制裁で、ロシアはデフォルトや財政破綻の可能性が出始めています。

自衛のための戦争

大日本帝国は、ABCD包囲網で国家自立の危機に瀕しました。
これを打破するために、東南アジアの資源確保を目指し対米戦争を決意しました。
だから太平洋戦争を自衛のための戦争だと擁護する論調が現在でも存在します。

一方、ロシアもウクライナ侵攻の一つの理由として、NATOの武力的脅威に晒されており、国家自立のために侵攻を行ったと主張しています。
SIWFTからの除外その他の経済制裁で、国家滅亡が迫るロシアが、自衛のための戦争という理屈付けで、世界大戦をも辞さないと考えるかもしれません。

かつての日本が第二次世界大戦に参戦したように、ロシアによる第三次世界大戦が始まるのでしょうか。
その時、核兵器の使用は・・・。

歴史大好きじいさんです。
歴史は繰り返すのでしょうか。

参照:海上護衛戦 大井篤 著
※画像はイメージです。

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