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AI欺瞞説

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イーロン・リーヴ・マスクによるツイッター社の買収により、かつてのツイッター社がトレンド操作をしていた事が明らかになった、として、ネット界隈が湧いた。
この事は、同社を利用し、どのような組織が何を意図して世論操作が行われたか、と、陰謀論界隈を騒がせただろう。

事はツイッター社だけの陰謀では終わらせるべきではない。
ここで考えるべきは、
「我々はそれまで、それを何だと思ってきたか」
である。

これは「AI」と呼ばれるもの全体に関する陰謀論である。

目次

AIが外の人

ツイッター社の「トレンド操作」とは、「ニュース」フィードの更新である。
その内容が一部ユーザーの要望に合わせたもので、実際の閲覧数やリツイート数などとは関係無く、表示されていた、という事だ。

問題は、我々がこれを何となく、
AIが利用状況から割り出して載せていたのだろう」
と、無邪気に思っていた事だ。

結論から言えば、

我々が「AI」と思っているものは、実は「AI」ではない

という事である。

技術論ではなく、観念的な話だ。
そこに何かしらAI的なものが使われたとしても、我々の期待するような「AI」のアルゴリズムで行われているか、非常に怪しい。

AIが話題に上がるメディアとして、代表的なものがYouTubeである。
「くりかえしの多いコンテンツ」として、どれとは言わないが界隈の収益停止が多発した時期があった。
動画投稿者は、この判断をAIがやっていると考え、「雑なAI設定しやがって」と思いつつ、再審査の要請を行い、収益化が戻る、という、ゆっくりとした茶番劇が繰り返された。

AIと言えば、Amazonのお勧め商品もそうだろう。
ここのAIは気配り上手で、ディスプレイアームでも買おうものなら、購入履歴を反映して、次々に同種のアームをお勧めしてくる。

中の人なんていませんよ

これらのサービスについて、AIの未熟に苛立ちつつも受け容れる。いずれAIが進化すれば、もっと便利になっていくという期待がある。
新入社員のミスを受容する事は、未来への先行投資だ。

だがしかし、これが、AIではないとしたらどうだろう。収益化停止を、人間が判断したとすると、これは何だろう。
専業YouTuberを「所詮遊び」と卑下する人は未だにいるようだが、一定時間の労力と技術を必要とし、それに見合った報酬を出す人がいる以上、それが仕事なのは当たり前だ。
行為そのものにしか仕事を求めないなら、自家消費の第一次産業と家事とセックス以外に人類に仕事なんてない。

これの「仕事」に対する支払いを、人間が自分の判断で止めたなら、これは純然たる報酬の不払い、踏み倒しだ。
あり得ない話だが、例えば、登録者235万人のゲーム配信か何かの大人気チャンネルを、僅かな間でも収益停止にすれば、その期間だけでどれだけの経費が浮くだろう? 
後から収益が戻ったとして、決算期を跨げば、経費操作もできる。
こんな事をしたら、日本人はともかく、アメリカ人辺りなら、それによる損失に関わる訴訟がどんどん起こされるべき背信行為だ。

だが、AIなら、テヘペロでおしまいである。
ユーザー側もAIなら許してしまう。

つまり、人間相手なら批判されるであろう事を、AIの皮をかぶってゴリ押しする輩は、想像よりもずっと多いのではないか、という事である。

AIの皮は8畳敷き

AIは、政治の世界にも入り込みつつある。介護の世界に、ケアプランのAI化という概念が入ってきている。
ケアプランは、介護サービスを組み合わせた、要介護者個々人への支援計画の事だ。
つまり個々の「薬剤」を組み合わせて、人に合った「薬」にする、医師の処方箋と方向性は同じものだ。
ここにAIが入り込むと何が起こるか。

介護費用の削減である。

厚労省の大臣がサービス削減を口にすれば、次の選挙に勝ち目はないだろう。だが、AIなら、サービス削減に対する怒りは、政治家にまでフィードバックされない。

AI人事部の時代

ここまで来ているのだから、AIが一般企業に入って来るまで、もう半歩だ。

人事部なんて、AIを使うのに実に良い。

昇給も減給も昇進も降格も転勤もAI判断だ。人員は能力や信頼度スコアや性格診断などのデータに沿って論理的に配置される。
AI人事部なら、「転勤辞令をどう渡そう」と胃を痛める人事部長もいなくなる。
AIが決めた事だ、AIを恨め。
いや、AIは客観的で公正なのだから、AIに評価されない人間の方が悪い。

AIに無能の烙印を押されないように、繰り返しの多い仕事なんてするべきじゃなかった。背景でテラリアぐらい流しておくべきだった。巫女と魔法使いなんて使わず、枝豆を使うべきだった!
社長の愛人が入社3日で部長になったけど、AIが何を評価したかは、公正を期するためにブラックボックスだ!

コネ入社した新卒社員がいきなり上司になったけど、AIが何かしら価値を見出したのだろう。
勿論、労基も口出し出来ない。
「AIが決めたなら、合理性のある配置ですね。不当な転勤とは言えません」
当然だ、労基が見るのはAIを無視していないか、というだけだ。

・・・不思議な事にAI人事部は、役員人事には口を出さない。
役員は社員ではないので、AI人事部が操作できない。
ごもっともだ!

幸せか不幸せかは分からないが、ちょっとしたディストピアの出来上がり。
それが、多分明日か明後日の未来だ。

偽AIによる陰謀との付き合い方

と、恐らくこれぐらいの事は、誰か頭の良い人が既に警告しているだろう。
具体的に人類は何をすべきか、そこを提唱して章を締めよう。
これは比較的簡単な話だ。

  • AIによる判断が行われている部分について、仕様を公表する
  • その中で、判断の責任を「AI」「使用者」に正確に案分する
  • 「AI」の決断箇所については、メーカーが責任を負う
  • それ以外の「使用者」の決断箇所については、使用者が責任を負う
  • グレーなものは使用者の責任とする

こうしておけば、偽AIの皮を被って、何らかの責任から逃れようとしても、メーカー側から待ったがかかる。
また、恣意的に操れるようなAIをメーカーは作らない。メーカーも、自社のせいにされてはたまらないから必死だ。

このようなルールがないまま、ブラックボックス型AIを使い続ければ、遠くない将来、誰かの意思のままに動かされるだろう。
「まあAIに怒っても仕方ないし」と、ダラダラと権利を譲り渡していくのだ。

ビッグブラザーは既にいる。
小説より、ずっと上手くやっているだけである。

※画像はイメージです。

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