危ない生き物といえばライオンなどの獰猛な生物をイメージしがちですが、普段生活している中でも思いがけない危険な存在と出くわすことがあるのです。
日本でも出会う可能性がある、注意しなければならない生き物を考察していきます。
イモガイ
沖縄や鹿児島の沿岸から高地や和歌山にかけてが生息地だったのですが、近年の温暖化の影響により房総半島から、日本海側の辺りまでの広い範囲で確認されるようになってきました。
イモガイは貝の中でも肉食で、獲物となる魚を捕獲するために針を放つことで有名で、自身の体と同じぐらい伸ばして敵を注入し麻痺させることが可能です。素手で触ったりポケットに入れると、敵とみなし刺すことが多いので触れないようにしましょう。
刺された後は痛みをあまり感じませんが、しばらくすると毒が回ってきます。痛みは次第に酷くなっていき腫れは大きくなり、めまいや発熱などが出たり、最悪の場合では麻痺から呼吸不全になります。
サナダムシ
魚、豚肉、牛肉から感染して、消化管中に寄生して成長すると体調が10mを超える不気味な寄生虫です。昔に比べると少なくなってきたと言われていますが、サケやマスを生で食べる私達は油断ができません。
寄生されてもほとんど無症状で、白くて長細いサナダムシの体の一部が肛門から出てきて初めて気がつく方がほとんど。体に対する負担はそれほどないですが、大型化すると栄養障害などを引き起こすことがあります。
稀に幼虫が血液や消化管を通じて脳に入った場合は最悪で、意識や視力生涯を起こすだけでなく場合によっては死亡します。
ウミウシ
磯遊び等でときどき見かけ、のっぺりして美しい色合いの体、ちょこんと耳のように見える触覚が可愛らしいウミウシ。その見た目に騙されてはなりません、実は危険生物なのです。
ウミウシはクラゲやサンゴなどの毒を持つ動植物を好んで食べ、その毒を体内に溜め込み外敵から身を守ります。さらに自らに危険が及ぶと、放出するので海岸で見つけても触らない方がみのためでしょう。
毒性については種類によってさまざまらしいのですが、アオウミウシの危険度が高く、アナフィラキシーショックによって死亡してしまう事もあります。
毒のない種類もいるようなのですが油断せずに、迂闊に触らないほうがよいのです。
スズメバチ
恐ろしい存在として既に知られているスズメバチ。凶暴な性質で巣に近づくと毒針で攻撃を受ける可能性があり、ミツバチと違って針を刺せば死んでしまう事がないので何度でも向かってきます。
巣を見つけたら慎重に行動してしてください。特に9月~10月にかけては新しい女王が羽化する時期で、巣を守るため攻撃的になる傾向があるので要注意。
刺されてしまうと激しい痛みやハレの症状が起きますが、一般的には2回以内程度あれば致死には至らないようなのですが、問題はアナフィラキシーショックなのです。もし刺されてしまった場合は、1時間以内に医療機関で治療を受ける事を推奨します。
ヒョウモンダコ
亜熱帯域に生息する有害生物。国内でも小笠原や沖縄などで分布していましたが、近年の海水温の上昇などによって千葉や神奈川県近辺でも確認されるようになっています。
サイズは10cmと小さくて茶色と薄茶のストライプ模様、刺激を受けて興奮すると青いヒョウ柄が現れ、いわゆる戦闘モードになります。
唾液に猛毒のテトロドトキシンが含まれ、噛まれてしまったら最後、死亡してしまう事が多いのです。
岩礁地帯に生息していますので、磯遊びで遭遇する可能性があり、もしかしたらと思ったら触らぬように。
ハエ
ハエなんて何処にでもいるし、殺虫剤でイチコロ・・・ですが油断大敵。
ハエは動物のフンや死骸、腐敗した物など、何でもエサにします。そのために、様々なウイルスや寄生虫と感染症を媒介する厄介な存在なのです。
夏場に多い食中毒の原因の大腸菌O157、危険性の高いチフスやコレラ、ピロリ菌等など、人にとって有害で厄介な物を保持し、食品を通して振りまきます。
ハエをみたら即殺を心がけて、特に夏場はハエが止まった食べ物を口にするのは止めておきましょう。食べた瞬間から「ハエガチャ」が始まり、レアを引くと死んでしまうかも?
イノシシ
北海道や東北等の雪が深い地域を除く、ほぼ日本全国に生息しています。もともと山の奥に生息し警戒心が強いためにめったに人前に現れる事はなかったのですが、開発による環境問題でエサが確保しずらくなったようで、田畑を荒らす被害が多くなってきました。
さらには、街にまで出没するようになり、様々なトラブルを起こしています。
イノシシは臆病な正確で刺激を与えなければ襲ってきませんが、危険を察知したり、「うりぼう(子供のイノシシ)」を連れている場合は、攻撃的になり人に向かって突進してきます。
見た目はそれほど運動性が高いように見えないのですが高いポテンシャルをもち、時速約45kmで走り、助走なしに1mぐらいは余裕で飛び越え、50kgぐらいの物を鼻で持ち上げるモンスター。
俊敏なので突進されるとまず避けるのは不可能、軽自動車ぐらいなら大破させてしまう破壊力、牙の攻撃を喰らえば大量出血により死亡してしまう事もある・・・危険な生物なのです。
クラゲ
お盆の頃になると海水浴場で増えるクラゲ、ちなみになぜかといえば、海水が活動に最適な温度になるからのようです。クラゲが増えれば、クラゲ被害も増えますが、ほとんどの場合はひと夏のイタイ思い出で済むでしょう。
毒性が弱いく気が付かないぐらいのミズクラゲ、せいぜいビリっとくるアンドンクラゲ。だがしかし、最悪の場合は命にかかわるのが、カツオノエボシなのです。
非常に強力な毒を持つ、このクラゲに刺されると激痛と共に幹部が腫れ上がり、呼吸困難や蕁麻疹を起こし、アナフィラキシーショックを起こす可能性がある危険生物。
泳いでいるとき以外にも要注意で、このクラゲは泳ぐ能力がほとんどなく、風まかせに海岸に打ち上げられます。
風船のような半透明の青色の体に10mを超す長い触手という形状ゆえに、キレイだから本体をついうっかり触ってしまったらアウト。なおかつ、刺さった触手を引き剥がそうと素手で触るとその人まで毒に汚染される可能性あり・・・トラップだらけ。
クマ
本来は人とクマの生活圏とは離れていて、登山や山菜採りで山に入った時に偶然出会ってしまう程度だった。
しかし里山の荒廃によるエサ不足で人里に降りて来たクマは、農作物や人間の食べ残した食料を入手しやすい食料と認識してしまったのが原因と考えられ、北海道から東北を主にクマの被害が増加傾向にあるようです。もし人間をエサと認識しまうと恐ろしい想像しかできません。
クマはご存知通りの日本の野生動物の中で最強生物、たとえ小型の個体であっても恐ろしい爪や牙にかかれば無事では済まないでしょう。
死んだふりは俗説と言われているのですが、実際は助かるケースもあるようすが無傷という訳にはいかない。クマは死んだ動物も食べるので、死を覚悟した分の悪い賭けのような行為でしょう。
クマは時速35kmで走るので逃げ切れない、大声を出しても興奮させるので逆効果。
唯一の対策は、落ち着いて視線をそらさずゆっくり下がるという方法もあるのですが、クマの気分次第なので為す術はなく、出会ってしまえば、まさに運否天賦。
蚊
暑くなると現れ、消灯後に部屋の中を飛びまくりイライラさせる「蚊」。ご存知の方も多いと思いますが、蚊は世界で年間約27万人も殺害する「最恐生物」なのです。
そのものの戦闘力はほとんど0なのですが、いろいろな病気を媒介する事で人類を恐怖に陥れます。東京都健康安全研究センターの資料によれば蚊が媒介する日本での病気は6種類、日本脳炎(致死率2〜40%)、ウエストナイル脳炎(死亡率3~15%)、デング熱(致命率1%以下、重症化すると10%)、チクングニア熱(致死率は不明、早期の段階で父量しなければ死んでしまう可能性あり)、ジカウイルス感染症(発熱等の症状が数日続くのみ)、マラリア(致死率60%)。
死亡率の高いものから、それほどの症状まで様々ですが厄介な病気ばかりです。
これは日本での場合だけで世界ではもっと様々な恐ろしい病気を媒介します。小さな存在ですが、これほど多くの人を危機的な状態にさらす存在は他にはいないでしょう。
最後に
日本でも普通の生活の中でも危険な存在がいるのを認識して頂けましたでしょうか?
そうでもない生物もありますが、だいたいは知っていれば回避できるものばかりです。
この他にも、日本にはまだまだ沢山の予期せぬ危険生物が存在します。好評であれば続きを書けますので、気になる方は評価ボタンで評価をお願いします。
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