この話は戦時中、九州に住んでいた祖母から聞いた話です。
祖父母と父は当時、九州に住んでいて、戦時中と言えば食べられるものにも凄く苦労をしてしまうし、自分たちの生活でいっぱいいっぱいと言う人ばかりだったとのことです。
しかし、祖父は当時、電力会社の重役(詳しくは分かりません)だった事もあり、お金を沢山持っていたので食べるものを初め、生活に困ることはなかったと言うことです。
そして祖父ですが、戦時中、肝臓をとても悪くしてしまったそうです。
食べ物には苦労しなかった祖父ですが、まわりが呆れるほどの酒好きで、酒を飲まない日などなかったそうです。
お酒の飲みすぎで肝臓を悪くしてしまったのかな?っと私は思っていたのですが、少し違いました。
戦時中は娯楽品のお酒を手に入れるなんてとても普通は出来なかったそうで、なんとどこの誰からどのようなルートで入手したのか分からない、得体のしれない酒を飲んでしまい、そのせいで肝臓を悪くしてしまったとの事です。
戦時中の生活に苦労をほとんどしなかった祖父母たちですが、終戦後にはとても生活に苦労をしてしまいます。
生活が出来なくなり、祖父母の娘婿にあたる人を頼って関東まで引っ越します、娘婿にあたる人は、とても大きな工場を経営する社長でとても裕福な家だったそうです。
関東に引っ越してからの祖父母は援助をうけながらも、決して楽ではなかったし、どちらかと言うと貧乏な生活を過ごします。
私の父は、子沢山家庭の末っ子で、九州にいた頃の記憶は殆どないそうです。
祖父はずっと肝臓が悪く、たくさんの薬を手放す事が出来ない余生になってしまだたけれど、可愛い孫と過ごすことが出来て幸せだったのではないかと祖母は言っていました。
戦時中、苦労はあまりなかったと言っていた祖母にも衝撃を受けましたが、祖父の肝臓が悪かった経緯が一番衝撃的なエピソードでした。
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