広島市に残る海の陸軍の名残

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広島市の南にある宇品は広島港がある港湾の地区です。
宇品はかつて旧日本陸軍のある部隊が居ました。
それは船舶部隊です。

陸軍「暁」部隊

日本陸軍は明治時代から台湾などの外地に展開する部隊への輸送を自前で行うようにしていました。
戦時には上陸作戦に参加し、前線への補給を届ける役目がありました。

船舶に乗る船舶兵と言う兵科もあり日本陸軍には海の上で行動する部隊があったのです。
そんな船舶兵の部隊の司令部が広島県広島市の宇品に置かれていました。

部隊の通称号から「暁部隊」と呼ばれていました。
太平洋戦争末期には輸送潜水艇や特攻艇の運用も行い昭和20年8月の広島に原爆が投下された際にはすぐに市民の救援を行いました。

宇品波止場公園

現在も旧陸軍暁部隊の名残は宇品にあります。
宇品波止場公園にはかつて暁部隊が使う桟橋があった場所だった事もあり宇品の桟橋から輸送船で出征して還らなかった人達を悼む石碑があります。

その石碑の傍には鉄道の線路が少しだけ残っています。
これは広島駅から宇品まで繋がっていた軍用の宇品線の名残です。
駅から海へ兵士達が外征した名残となっています。

宇品中央公園

波止場公園のすぐ近くに中央公園と言う小さな公園があります。
明治時代の日清戦争で大本営を東京から広島へ移転した際に明治天皇が行幸した事を記念した高い柱のような石碑が目立つ公園です。
その石碑の隣に「陸軍運輸部・船舶部隊司令部」と書かれた石碑があります。

この錨と一緒にある石碑が海の陸軍の司令部だった名残です。
また公園の北側にはレンガ造りの壁があります。

この壁は「広島陸軍糧秣支廠倉庫」の壁です。
これは陸軍の食料の倉庫です。この倉庫から輸送船に積み込まれ外地の部隊へ運ばれたのです。
僅かにですが宇品には海の陸軍が存在した証が残っているのです。

見に行く場合

広島駅から広島電鉄の路面電車で「海岸通り」の電停で降りて南へ行き、宇品海岸3丁目交差点を左折して「海岸通り」の道路を東へ530m程で宇品中央公園があります。
宇品海岸3丁目12番交差点から南へ行くと宇品波止場公園があります。
宇品波止場公園には駐車場もあります。


Writing by 葛城マサカズ
ミリタリーや歴史の記事に架空戦記小説をネット上で書いています。