英独の海上戦役ノルウェーの戦い(後編)

歴史にまつわる話

前回に引き続きノルウェーでの英独の戦いを紹介します。

侵攻を受けるノルウェー軍もドイツ軍にやられていただけではありませんでした。
またドイツ海軍も英軍に一矢報いる戦いをするのです。

首都オスロでの抵抗

ノルウェーの首都オスロの攻略にもドイツ艦隊は投入されました。
重巡洋艦「リッツオウ」と「ブリュッヒャー」に軽巡洋艦1隻にい小型艦艇11隻からなる艦隊です。

開戦初日の4月9日午前3時に艦隊はオスロフィヨルドと呼ばれる17kmもの長い湾に突入します。
すぐにノルウェー軍の機雷敷設艦「オラフ・トリグヴァソン」と要塞が砲撃を始めてドイツ艦隊への抵抗を始めます。

ドイツ軍はノルウェー軍が形だけまたは小規模な抵抗しかしないと思いこんでいただけにこの激しい抵抗は予想外でした。

■ アドミラル・ヒッパー級重巡洋艦 リュッツオウ
See page for author [Public domain], via Wikimedia Commons

要塞からの砲撃で「ブリュッヒャー」は炎上します。そこへノルウェー軍の陸上にある魚雷発射管からの雷撃により「ブリッヒャー」は止めを刺されます。
「リッツォー」も要塞からの砲撃を三発受け艦隊はオスロへの突入を諦めオスロより南にあるソンス入江で乗せていた陸軍部隊を揚陸しました。

このオスロフィヨルドの戦いはノルウェー軍がドイツ艦隊を退けたと言う意味ではノルウェー軍が勝利した戦いと言えます。
しかしオスロは朝から襲来した空軍の降下猟兵と空輸された陸軍部隊によって夕方にはドイツ軍により占領されます。

■ アドミラル・ヒッパー級重巡洋艦 ブリュッヒャー
Bundesarchiv, DVM 10 Bild-23-63-09 / CC-BY-SA 3.0 [CC BY-SA 3.0 de], via Wikimedia Commons

巡洋戦艦が空母を撃沈

ノルウェー侵攻作戦が始まった直後に重巡洋艦1隻に軽巡2隻・駆逐艦10隻を失い他の艦艇も何かの損傷を受けてしまったドイツ海軍
それでも6月には再度の出撃をします。

ノルウェー軍は英仏軍の来援を受けて抵抗を続けドイツ海軍は地上戦を展開する友軍を援護すべく出撃しました。
巡洋戦艦「シャルンホルスト」と「グナイゼナウ」に重巡洋艦「アドミラル・ヒッパー」に駆逐艦4隻からなる艦隊です。

■ シャルンホルスト級戦艦 シャルンホルスト
Bundesarchiv, DVM 10 Bild-23-63-46 / CC-BY-SA 3.0 [CC BY-SA 3.0 de], ウィキメディア・コモンズ経由

艦隊の司令であるマルシャル中将は途上で英軍のノルウェー撤退を知り撤収する英軍艦船の追撃に作戦を変えます。

ドイツ艦隊は輸送船やタンカーなどを撃沈した後で英軍の空母「グローリアス」と駆逐艦2隻を発見して攻撃します。
「グローリアス」の飛行甲板はノルウェーから持ち帰る空軍機が乗っていて艦載機を飛ばす事はできず「シャルンホルスト」の砲撃を受けて撃沈されます。

しかし英駆逐艦からの雷撃で「シャルンホルスト」は大きな損傷をうけてしまいます。

■グローリアス (空母)
U.S. Naval Historical Photograph #NH60793 [Public domain], via Wikimedia Commons

ドイツ海軍は何故ここまでダメージを受けたのか?

「グローリアス」撃沈の後で「グナイゼナウ」は英軍の潜水艦「クライド」によって損傷を受けてしまいます。
ドイツ軍はノルウェーを占領する事はできましたが主力艦艇がすべて撃沈または何らかの損害を受けている満身創痍な状態になっていました。

これはドイツ軍がノルウェー軍をあまり抵抗しない過小評価さに巡洋艦も輸送艦の役目を持たされ狭いフィヨルドの水道に突入さぜる得ない状況によってドイツ軍艦艇は損害を増やしてしまったのです。

■シャルンホルスト級戦艦 グナイゼナウ
Bundesarchiv, DVM 10 Bild-23-63-01 / CC-BY-SA 3.0 [CC BY-SA 3.0 de], via Wikimedia Commons


Writing by 葛城マサカズ

ミリタリーの記事と架空戦記小説をネット上で書いています。

投降している架空戦記小説「日独印度大戦」
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※写真はイメージです。