近年は過激派組織IS(イスラム国)との戦いも映画作品になっています。
イランもシーア派義勇兵や革命防衛隊がイラクやシリアでISと戦っていました。
そんなイランが作った対IS戦の作品が「ダマスカス」です。
しかもフィクションですが輸送機を舞台にISとの攻防を描くサスペンス作品なのです。
シリアへ行くパイロット親子
主人公はイラン空軍のパイロットであるアリ
彼はシリアで難民へ向けた空輸作戦に従事していましたが妻の妊娠を機会にフランスの航空会社に転職する予定でした。
しかしアリはシリアのパルミラに残されている輸送機をイラン軍のパイロットで動かしパルミラから難民を脱出させる作戦を知ると強引にパルミラへ行きます。
この時に同じくパイロットであるアリの父親であるユネスと合流しユネスの反対を押し切り一緒に輸送機を操縦する事になります。
飛行中の輸送機で現れたIS
戦闘地域をくぐり抜けアリとユネスは輸送機のある空港に到着します。
難民やシリア政府軍の兵士達で滑走路の点検をして格納庫から輸送機を皆で引っ張り出しパルミラを出発する事ができました。
後は乗せている難民などをシリアの首都ダマスカスへ送り届けるだけです。
しかし輸送機に乗っている捕虜になっていたIS戦闘員が暴れ出し輸送機を乗っ取ります。
この危機にアリとユネスは近くにあった使われていない滑走路に着陸します。
ISの戦闘員達を指揮している長老とユネスは交渉して女性や子供・病人を降ろす事はできました。
しかし残る難民や兵士を乗せてアリは輸送機をパルミラへ引き返します。
パルミラへ戻ればアリとユネスは解放すると言う長老の言葉を信じて。
しかしパルミラの空港には武装したISの集団が待っていたのです。
果たしてアリとユネスの運命は?
珍しきイラン作品
つい最近の出来事であるISとの戦いを題材にした本作であるものの
ハイジャックされた輸送機で主人公アリやユネスが凶暴なISに立ち向かうエンターテイメント作品として良い作品です。
しかし様々な非人道的な事を実際にしているISが登場するので残酷な場面も少なくないです。
それでもイランがここまでサスペンスやアクションの要素がある良作を作ったのかと驚かされる作品なので試しに見る価値はあります。
ミリタリー要素で言えば主な舞台であるIlー76輸送機を筆頭にロシア軍機の役でMigー29戦闘機、シリア政府軍の役でT-64戦車が登場します。
(C) 2018 ダマスカス MDGP
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