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何故神は骨伝導で話しかけてこないか

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1950年代以降、朝鮮戦争内で行われた「洗脳」に、西側諸国は大いに興味を持った。
人間の精神が、もっと科学的なものではないか、という視点からのアプローチが始まった。

その1つが、「感覚遮断実験」である。
無音室で皮膚をクッションで覆うなど、刺激を極端に感じない状態にした被験者を観察するものである。
結果、被験者の40%ほどが幻覚を経験したという。その体験、熟達した宗教者が行う瞑想と同質と考えられている。

そして、この研究の究極とも言える実験が、別のアプローチから行われた。
その実験とは、「神との接触実験」という。

大事な事なので予め言うが、これは都市伝説だ。

目次

神との接触実験 前夜

1960年代初頭。
とある大学の研究者Hは、感覚遮断実験の不十分さに不満を持ち、薬物を利用した感覚の完全遮断による実験を提案した。
薬物で神経を麻痺させた方が完璧な遮断になる。単純な理屈だった。
プロジェクトリーダーの教授は、即座にこの狂った提案を却下したが、Hは自分のアイデアを優れたものと考え、学生3名を誘い、私費で実験を行った。
学生3人全員が、前金を受け取った後、これを学長に報告し、Hは大学を解雇された。

それから2年程の後、Hはキリスト教系のC教団に流れ着いた。

実験手続

Hは狂ってはいたが聡明だった。
C教団の宿舎に入居した後は、ゆっくり信者達の信頼を得ていった。
Hは医療の知識があり、医者のいない教団内宿舎で、献身的に看護に携わった。東南アジアで看護業務をしていたと話し、証明書類も見せていたが、読める信者はいなかった。
献身的な看護や穏やかな人柄、そして明晰な頭脳を買われ、Hは教団幹部に推挙された。
この時、Hが教団に入ってから7年の歳月が過ぎていた。

この7年で、Hは感覚遮断実験について、下地を整えていた。

Jという敬虔な老信者がいた。
彼は第二次大戦時、とある島の戦場で一人息子を失い、戦後、妻も先だった。天涯孤独となったJの絶望を救ったのが、C教団の先代教祖だった。

Hは、素朴な老信者Jの腰痛相談に乗る中で、「神の声は、ノイズによって掻き消されている」という考えを信じ込ませた。
更に、2つのアイデアを吹き込んだ。
Jが不治の病である事、そして、「神との接触実験」の事である。

感覚遮断の方法

実験手順

Hが「神との接触実験」を話して半年ほどの間に、Jは被験者に名乗り出た。
教祖からの了承は既に取ってあった。
むしろ、最も興味を持ったのが教祖だった。

実験は単純。
五感を感じる脳の部位を破壊し、その後観察するだけだ。

脳はイメージより遥かに頑丈だ。
脳血管障害で、外見的に分かる程脳を失っても、命を失う訳ではない。
多少の人格変化や倫理さえ気にしなければ、それほど難しい手術ではない。
ましてこの実験は、元に戻す事を想定していないのだ。

教祖含め3名の幹部が見守る中、Hの手で手術は滞りなく行われ、Jは五感を失った。
Hは最早、ベッドに横たわる事しか出来ない。
排泄は尿カテーテルを挿入し、栄養と水分は点滴によって補われる。
管を抜去する危険に備え、四肢はベッドに拘束された。床ずれの可能性はあったが、痛覚は遮断しているため、苦痛はない筈だった。
排便について、人工肛門について検討されたが、手術できる者がいなかった。結局、固形物を摂取しないため、48時間後の「実験完了」まで必要ないと判断された。

Jは、事前の打ち合わせ通り、その時感じるものを話し始めた。

実験結果

最初はたどたどしい思い出話だったが、やがて「声」の話が増えた。
その内容は、本人が知り得ないもの、特に接点がない筈の故人に及んだ。
その後苦しみを訴えるようになり、そして最後に「やっと神と話せた」と語り、息を引き取ったという。

C教団はこの実験を極秘としたが、他ならぬHの手により、この「成果」は『ネイチャー』他、数誌の科学雑誌に投稿された。だが、その論文は、曖昧な記述と仄めかしに満ち、何が行われたかも理解に苦しむものだった。このため、ヒッピーにかぶれた学生による、ごく有り触れた悪戯の1つと判断され、査読段階でリジェクト(掲載不可)とされた。
返送された「論文」により、Hの狂気と裏切りに気付いたC教団幹部達は、教団内施設の医療施設でHを「治療」した。
以降、Hの姿を見た者はいない。

本件は、C教団の脱退者の子を名乗る女が、2000年代初頭にインターネット上で発表したものだ。
既に元記事は失われ、断片的な又聞き、または脚色された記事が残っているだけである。

神の声は骨伝導しない

この話自体は都市伝説なので、真偽に関しては判断しない。
この実験を、オカルトの立場で考えてみる。これが本題だ。

感覚を徹底遮断するほど、よりはっきり神の声が「聞こえる」という仮説についてである。
神の声は、静かな時に聞こえそうな気がする。
禅寺は静かである事を旨とするし、キリスト教もミサで騒いでいる子供がいれば静かにさせるだろう。

妙な話である。

相手は神だ。
「伝えたい」という意図によって発せられた神の言葉は、骨伝導かノイズキャンセリング機能があって然るべきだろう。

聖典『デビルマン』においては、ゼノンが世界中のあらゆる人類に同時に声を伝えている。
あれが一般的なあちら側の存在が発する「声」である。

「授業中に言ったでしょ」スタイル

だが、神の声が微かである理由については、一片の合理性がある。

「これからテスト範囲言います、聞きたい人だけ聞いてくださーい」

これである。

YHVHは、全知全能のクセに信者以外を助けない?
いやいや。ちゃんと話していた。
全員に均一な声量で。
極端に集中しないと聞こえないぐらいの声で。

何てこと!

信仰は、戒律を守る事ではなかった。
ただ、超小さい声を、どれだけ熱心に耳をそばだてて聴けるか、なのだ。
ロトもノアもモーゼも、耳がやたら良かったか、頭の中が非常にシンプルだったのだ。

アダムにも、「それ食うなよ? 絶対だぞ、絶対食うなよ?」は、言っていたのだ!
ワイプで!

敬虔な信者とは、学生掲示板を、毎時間見るし、それをきちんとメモして余計な事なんか考えもしない、驚異の優等生だったのだ。

差し出し神をセーフリストに追加

現代は忙しくやかましい。
神には是非とも、メールか何か、残るものを使って貰いたい。

しかし、それでも油断は出来ない。
多分、そのメールも、容易く迷惑メールフォルダに振り分けられるのだ。

考えてみると、昨日、神を名乗るメールを迷惑メールフォルダに突っ込んだ気がする。
いや、オオアリクイに夫を殺された未亡人だったか。

天国への階段はすぐそこにあるが、段が高くて超多い。

参考
海外B級ニュース『【カルト宗教の怖い話】「神との接触実験」キリスト系宗教団体が行った恐怖の人体実験とは?』https://bq-news.com/horror43

※画像はイメージです。

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