ドイツ連邦軍の特殊部隊

ドイツの特殊部隊で代表的なのがGSG-9ですが、GSG-9は警察の部隊です。軍であるドイツ連邦軍の特殊部隊はSKSなどが存在します。
現代ドイツ軍の特殊部隊を紹介します。

変化するドイツの安全保障

1994年に内戦中のルワンダから11人のドイツ人がベルギー軍とフランス軍により救出される出来事がありました。
西ドイツの頃から連邦軍には特殊部隊がありましたが、あくまでドイツ国内や同盟を結ぶNATO(北大西洋条約機構)の域内での活動に制限していました。
ドイツは第二次世界大戦を起こした事から、軍事について制限をかける傾向があったからです。
しかし、世界情勢はドイツに変化を余儀なくさせます。

KSK

ルワンダでの事件をきっかけに連邦軍は特殊部隊KSKを編成します。
ドイツ連邦軍の陸軍では西ドイツの頃から長距離偵察隊があり、新たな特殊部隊の実験部隊も90年代のはじめには編成されていました。
こうした既存の特殊部隊や空挺旅団を基に1995年にKSKは創設されました。

KSKは海外での自国民を救出する任務も行いますが、潜入や偵察にパイロットの捜索救難に加えて平和維持任務と他国の軍特殊部隊同様に軍事作戦も行える能力もあります。
KSKはその作られた目的である海外での任務に出動します。

2001年からのアフガン紛争ではタリバンを掃討するアナコンダ作戦に参加、2006年にはアルカイダのセーフハウスを強襲し成功します。
また国際会議に出席するドイツ政府高官の警護も行うなど実績を積んでいます。

戦闘水泳中隊

西ドイツで最初に創設された特殊部隊はドイツ海軍の戦闘水泳中隊でした。
連邦軍が創設されたばかりの1956年にドイツ海軍は戦闘水泳中隊を編成します。

戦闘水泳中隊に属する隊員は海軍潜水兵と呼ばれ、志願者の兵士はドイツ海軍で4年の勤務が条件でそこから適性試験を受け、水中テストを試される。
自由形で5km、クロールで1kmの遠泳に加えて25mの高速潜水が出来て適性があると認められる。この適性を認められるのは少ない。
4年の訓練でようやく潜水兵となれる。

こうして集められた精鋭の戦闘水泳中隊は国内の港の警備に、米ソ冷戦時代に東ドイツやポーランドの港を監視する極秘任務を行う海の特殊部隊ならではの役目を負っていた。
現在ではKSKとの人材交流を行い、対テロ任務も行うようになっています。

(参考文献)
・ヴィジュアル版世界の特殊部隊 マイク・ライアン、クリス・マン、アレグザンダー・スティルウェル著 小林朋則訳 原書房
・世界の特殊部隊作戦史1970-2011 ナイジェル・カウソーン著 角敦子訳 友清仁監修 原書房
・イラストでまなぶ!世界の特殊部隊ロシア・ヨーロッパ・アジア編 hobbyJapan
・最強世界の特殊部隊図鑑 イラスト・解説坂本明 Gakken

eyecatch source:Bundeswehr, Public domain, via Wikimedia Commons

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