平和憲法と専守防衛で家族を守れますか?

ミリタリーレポート

戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認を謳った日本国憲法・第9条に基づいて、日本の防衛における基本戦略は専守防衛となっています。
専守防衛は私達、国民個々に大きく、そして直接関係しています。

生き残ったある航空兵の憂い

戦争は二度とやっちゃいけない。

戦争の悲劇を体験した世代として、今の平和な世を保っていくにはどうすればよいのか、その為の戦争を起こさない方策を若い人たちに考えて貰いたい。

私は戦争はしませんと言って戦争を仕掛けられないなら、それに越したことはない。しかしもしやられたらどんな形で守れるのか。

平和憲法は素晴らしいけれど本当にそれだけで済むのか。現実に即して戦争を避ける努力をしてほしい
(神立尚紀著 戦士の肖像より)

日中戦争から太平洋戦争にかけて海軍航空隊の爆撃機搭乗員として従軍し、英国主力戦艦プリンス・オブ・ウェールズを撃沈したマレー沖海戦も経験して、幸いに生還した元航空兵の言葉です。

■1941年12月7日、発艦準備を行う空母翔鶴の搭載機。
Unknown, the original photograph was captured on Attu in 1943. [Public domain], via Wikimedia Commons

専守防衛

日本防衛の為に武力行使の必要がある際にも、相手国に対して先制攻撃は決して行わず、自国領内に進攻して来た敵にのみ軍事力行使を行う事で防衛する。

これが専守防衛の内容です。
つまり敵の攻撃を受けた後でないと自衛隊は反撃ができません。

しかも反撃できるのは日本領海領空内にいる敵に対してだけで、敵国内にある敵基地はおろか、日本領海領空の外にいる敵への武力行使もできません。これを判り易く言い換えると、戦場はどうやっても日本国内ということになります。具体的な過去の例にとれば、あの悲惨な沖縄戦の状態がそうなのです。

現代の戦争はミサイルや航空機での空襲から始まります。

例えば北朝鮮との戦争が始まってミサイルが飛んで来たとすれば、今の日本が出来る事は防衛システムでそのミサイルを迎撃撃墜することだけで、もし撃ち漏らせば当然何十人何百人かの日本人が死ぬことになります。

つまり専守防衛とは、家族や自分を含む私達の誰かが死ぬ事が必ずといってよい程の高確率で起こるシステムなのだ・・・という事を認識すべきです。

凶悪強盗犯は許してくれるでしょうか?

「私は誰に対しても暴力を絶対振るわない平和主義者です」と玄関に張り紙をして置いたら、凶悪強盗犯はその家に押し込む事はしない筈です。
という説明を聞いてあなたは安心できますか?
むしろその反対で凶悪強盗の標的になるのは火を見るよりも明らかではないでしょうか?

実はこれが現在の日本の平和憲法で、前述の元航空兵の憂いは正にこの点なのです。

軍事力だけが国民の命と生活を守る方法ではありませんが、これを含めて自分自身や家族を守る為の現実的な方策を、今一度自分の事として考えるべきではないでしょうか?


Writing by 歴史大好きジイさん

戦争は絶対いけません。先の戦争で多くの人が死に辛い経験をしました。
でもお題目だけで平和を守る事は、決してできない現実も直視せねばなりません。

※写真はイメージです。