第二次大戦など戦線が一進一退だったり、速攻だったりで敵軍を撃破した場合、大量に敵軍兵器を捕獲する場合があります。
その捕獲兵器についてどの国が有効利用?していたのか、少し考えてみたいと思います。
「捕獲兵器、ゲットだぜ!」はどの国も嬉しいのかも
敵軍の兵器、しかも自軍にとって脅威である兵器だったり、自軍には無い兵器を獲得した場合、前線部隊はそれを利用したいのは古今東西、陣営を問わずそう思うものかもしれません。第二次大戦下でも、枢軸国側、連合国側、共にこれらの捕獲兵器を有効に利用していたように思いますが、どの国がより有効利用していたのか?考えて見たいと思います。
まず、陸上兵器の場合、戦車や対戦車砲、それも無傷のモノが大量に捕獲できると、当然、研究のために本国に送られるのは当然なのですが、現地軍でも有効に活用したいというのは、どこの国でも同じではないのでしょうか。
最も、有効活用していたのは枢軸国のドイツ軍
対仏戦、対ソ戦で獲得した戦車を自走砲に改良して、有効に活用していたといえばドイツ軍だと思いますし、電撃戦のおかげで無傷で手に入れたソ連軍のT-34-76やKV-1なども、車体側面に鉄十字をペイントし、砲塔部分など上空から識別出来る箇所にはハーケンクロイツのナチ党の旗(ドイツ国旗としても使用されていた)を結びつけ、友軍から攻撃されないようにしていたのは、有名なところではないのでしょうか。
ソ連軍の対戦車砲を活用したマーダー自走砲(II号戦車などの車体に、鹵獲したソ連軍の76.2ミリ砲を搭載した)も、戦争終盤まで東部戦線などで活躍していたことを思うと、「ザ・有効活用」と言っても良いように思います。
また、西部戦線でも米軍のM4中戦車などを鹵獲したモノに鉄十字をペイントし、その車両を対戦車戦闘に投入していたことを思うと、物量では叶わないドイツ軍の必死さと言うのか、涙ぐましい努力みたいなものを感じたりもします。
両軍、有効に利用したアフリカ戦線
北アフリカ戦線では、枢軸軍・連合軍共に「補給」で苦しんでいただけに、兵器だけでなく水や食糧の確保という点では、両軍共に敵軍の物資を有効に利用していたと思います。
ロンメル将軍の指揮車「マンモス」も、元は英軍の戦闘指揮車をそのまま拝借して利用していたことは有名ですが、昼と夜の気温差も激しくオアシス以外では真水を得るのが難しい北アフリカならではの補給品の鹵獲、そしてその利用ではないのでしょうか。
M5軽戦車でも戦力となった日本軍戦車部隊
一方、太平洋戦線では、日本軍戦車部隊が喜んだのは米軍のM5軽戦車だったとか。
軽戦車レベルでも品質とか雲泥の差の日本軍戦車と米軍戦車、南方戦線で鹵獲したM5軽戦車などの連合軍戦車を日本の戦車部隊が有効活用したのも、当時の日本の技術力、その差を考えると当然だったのかもしれないですね。
パンツァーファウストを活用したのはソ連軍
一方、ドイツ軍のパンツァーファウストを有効に利用したのはソ連軍(現在のロシア軍)ではないのでしょうか。ベルリン攻防戦での建物破壊だけではなく、対戦車ライフルの開発のヒントにもしたとも言われてますが、ベルリン攻防戦でソ連軍の進撃を助けたのは、ある意味、パンツァーファウストではないのだろうか?とも個人的には思っています。
最近はpinterestなど写真検索サイトでも大戦中の戦場写真が気軽に見ることが出来る時代です。まだまだ、大戦中の兵器の珍しい使われ方とか、当時の写真に記録されているのかもしれないですね。
私は、そう思います。
※画像はイメージです。
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