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チェーンメールの変容と来歴

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かつて流行したチェーンメールという存在を知っているだろうか。
携帯メールを介して爆発的に広まったソレ一項目だけを取り上げると世代がバレそうなので、今回は類似した存在の変容と来歴という形で触れてみる。

目次

昔懐かしのチェーンメール

チェーンメールの定義は『受信者に同じ内容のメールを複数人へ送信させるのを目的としている』というもの。「これを読んだ貴方は〇日以内に〇人に転送しないと…」という脅し文句がテンプレであった。
全盛期は1990年代~2000年頃。
当時は今のようなSNSやメッセージアプリよりガラパゴス携帯のキャリアメールが主流だった頃で、学生世代を中心に爆発的に流行した。

メールの内容は多種多様で、抜粋して紹介すると・・・。

「メールを止めたヤツに会いに行くよ」送信者が諸悪の根源型。怪異だったり殺人鬼だったりのバリエーションある。
「親友が酷い目に遭って犯人を探してる。メールを止めたヤツは犯人認定して襲いに行く」仇討ち型。犯人認定雑過ぎでは?
「TV番組の企画でメールがどこまで拡散されるか検証している」著名詐称型。他にも事務所や企業を騙ったタイプ。
「メールを送ると好きな人から告白される」スピリチュアル型。
「送らないと受験失敗する」というようなネガティブなタイプもある。

中には、
「〇〇という機械に貴方のアドレスを登録しているので、転送したかどうかを把握できるようになっている」
「メールを止めると今までチェーンメールによって発生したパケ代を全額請求する」
といった脅し文句が添えられている事もあり、受信者に転送を促すためのバラエティに富んだ内容ではある。

チェーンメールが流行した背景にはこういった巧妙な心理効果もあるが、筆者個人的には「そういえばこの時代も都市伝説が流行った頃ではあるな」とよぎるものがある。

「このメールが届いたら〇人に転送しないと…」と謳うチェーンメールは「これを読んだ者は〇歳までに…」という文言を含む『紫の鏡』などの自己責任型の都市伝説と類似する雰囲気を感じる。
未知への好奇心と害を被る恐怖や、拡散・伝播といった都市伝説と似た特性が、チェーンメールを流行させた一端も担っていたのではと、筆を滑らせながら思う次第である。

チェーンメールの来歴

流行当時の主流はキャリアメールだったチェーンメールだが、時代を更に戻し起源まで遡ると結構興味深いものが見えてくる。
チェーンメールが電子の形で拡散される少し前、前身とも呼べるだろうか、世間では『不幸の手紙』が広まった。
この不幸の手紙は便箋で、チェーンメール同様「この手紙の内容を〇人に送らないと不幸になる」という内容。実際に不幸になった(らしい)人物の名前が記載されていたりとバリエーションもあったが、「必ず手書きで手紙をしたため送ること」と条件がついたバージョンが印象的だった。

その手書きという縛りのせいで途中で「不幸」が「棒」と読まれ、「この手紙を読んだ者は棒になる」という『棒の手紙』が並行して出回ったという話はもはや独立して都市伝説化している。

閑話休題、この便箋型の不幸の手紙、実は国内では大正時代にはすでに存在が確認されている。当初は『幸福の手紙』と不幸の手紙とは真逆で、「この手紙を受け取った人は神様が幸福を授ける」というポジティブ+スピリチュアル型だった。これは海外の文化が濁流のように国内に流れてきていた大正時代という背景から察せる通り、元は中世のヨーロッパ圏で広まっていた『天使の手紙』が日本に渡ったものである。

国内外のチェーンメールの比較

海外で流行した天使の手紙は
「この手紙を受け取った人は教会へ寄付して神にお祈りしようね、そうしたら幸福が訪れるよ。この内容を他の人にも手紙で知らせてあげてね」
といった内容。

手紙にはキリストの絵や開運のまじないの印が印刷されているタイプもあったようだ。これと比べると国内は、読んで幸福になる物より
「この手紙を誰かに送らないと不幸になるぞ、呪われるぞ」
というネガティブな手紙がより出回っている印象だ。

チェーンメールの目的は定義にある通り『不特定多数の人間に触れ、より広く拡散される事』であるのを踏まえると、国内外で流行ったチェーンメールの内容は、より拡散させるためにそれぞれ。
海外では「神への献身と信仰心」
国内では「未知で暴力的な存在への恐怖」
に重きを置いていると読み取れ、国民性の違いを垣間見ることができる。

チェーンメールの現在

便箋から電子メールと様式を変えてきたチェーンメールは、今現在も存在が確認されている。拡散の場をメッセージアプリに移し、中高生のコミュニティを中心に、転送を促すための様々な脅し文句と共に今なお脈々と息づいているようだ。

この紙面に辿り着くのはチェーンメールを「そんなのが流行った時期もあったなぁ」と笑い、都市伝説的楽しみ方を心得て正しく遊べる者達だろうと思うが、もし、読者諸君の周りでチェーンメールを受け取り本気で怯えている者がいたら

チェーンメールを受け取ったら放置が定石。載っている電話番号やリンクには絶対に触れないこと。
チェーンメールを止めても送信者にバレる事はないしパケ代を請求される事もない。そんなシステムは存在しない。

チェーンメールを転送すると迷惑行為への加担になり、内容によっては強要罪に問われるという法的解釈もある
辺りを伝え、その者にもぜひ『チェーンメールの正しい遊び方』を伝授してほしい。

最近買ったレトルトのバターチキンカレーが中々美味しい

※画像はイメージです。

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