中国が尖閣列島を自国領土だと主張する歴史的背景

中国が尖閣列島の領有権を強く主張するのは、単に海底資源確保や領土欲の為だけではありません。
歴史を紐解きつつ考えていきます。

日清戦争

明治に入って国力を蓄えた日本は、南下政策を推し進めるロシアに対抗する為に朝鮮半島に勢力を伸ばそうとしました。
しかし当時の朝鮮(李氏朝鮮)は中国(清)を宗主国に頂くその属国ですから、 中国はそれを看過するわけにはいきません。

中国では昔から中華の天子が世界の中心で、 周辺の異民族である夷狄(いてき)をその庇護の下に置くという中華思想ありました。
周辺国との外交はこれに則って行われました。
ですから朝鮮国王もその地位を中国に認められて初めて国王と名乗る資格ができるのです。

貿易なども対等な物資の行き来ではなく、 皇帝への貢ぎ物にたいする返礼の品という形式の朝貢貿易でした。
そんな朝鮮に進出しようとした、明治以降急速に国力をつけた日本と朝鮮の帰属を守ろうとした中国が武力衝突したのが日清戦争です。

琉球王国

沖縄はかつて琉球王国として独立した国家でした。
そして李氏朝鮮と同様の中国を宗主国とする属国で中国に朝貢していましたが、 江戸時代初めに薩摩藩が軍事侵攻してからは薩摩藩にも属する二重支配が続きます。

その後、明治新政府の廃藩置県で沖縄県が設置された1879年(明治12年)に沖縄王国は消滅します。
この時に宗主国・中国の間で、その領有権が外交問題になりましたが、 日清戦争で日本の領有が確定しました。

現・中国の主張

現在、中国では沖縄も中国の領土だという主張があります。
元は宗主国・中国の属国であった琉球王国を、 薩摩の侵攻や日清戦争など武力で日本は琉球を侵略した。
だから太平洋戦争の敗戦国である日本の沖縄領有はあり得ない事で、 戦後の日本への返還は非合法だというのです。

この主張を中国政府が公式に表明しているわけではありませんが、 現代に中華思想を復活させようとしている現・中国政府が、本音では沖縄が中国に帰属がすると考えていても不思議ではありません。
いわんや、尖閣列島の帰属問題で中国が譲る事などは、ほとんどあり得ないと言えます。


Writing by 歴史大好きじいさん

現在の問題は、必ず過去の事件に因縁があります。

参照 日本史は地政学で読み解くと面白い 内藤博文著
※画像はイメージです。

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