なかなかヒット作に恵まれない戦争映画。ダンケルクはどうだ?
撤退戦の恐ろしさ
時代を問わず、場所を問わず、戦争において撤退戦が一番危険だという事はミリタリーマニアでなくても聞いたことありますよね。
戦国時代でも織田信長対武田勝頼で有名な長篠の戦いも実際は戦地よりも甲斐への撤退の途中で戦死者が多かったといいますし、先の大戦でも日本軍は嫌になるくらいに撤退戦時の悲劇が語られます。撤退戦=一番死ぬヤツ。
これはもはや常識といってもいいでしょう。
映画『ダンケルク』とは
ダンケルクといえば第二次世界大戦が好きな方にはピンとくると思いますが、念のためにおおまかに説明します。
第二次世界大戦の序盤、ドイツ軍が調子よくフランスに攻め込んでいたころの戦いで、ドイツの圧倒的な戦力の前に連合軍が追い詰められた場所がダンケルク。
このダンケルクでの一連の戦いの中でも、特にイギリス軍の撤退作戦をダイナモ作戦と呼ぶのですが、映画『ダンケルク』はこの作戦のお話です。
早い話が沿岸に追い詰められた友軍をドーバー海峡を渡ってイギリスから回収しに行く作戦です。
戦争に興味がある方にはこの説明だけで十分やばさが伝わるのではないかと思いますが・・・がですよ。撤退戦の危険さは知ってるけれど映像で見た方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。
それが観れるんですよ。
今回、とっておきの体験ですよ。これ。
『ダンケルク』ってどんな映画。
映画はダンケルクはまさしく今撤退をする歩兵。
それを回収しに行く民間船。
それらを援護する空軍のパイロットの3つの視点で描かれます。
セリフが極端に少なく、過度な描写や演出がなく、ドラマ性を排除して戦争のリアリティを挙げている作品なので、賛否は分かれるところですが、ミリタリー好きにはたまらない映画となっております。
とにかく臨場感がすごいです
Uボートにおびえるシーンからの沈没シーン。無慈悲に歩兵の隊列を襲う航空機の機銃掃射や爆撃。こちらが有効な武器を持たない場合、兵器がどれだけの絶望感をもっているか堪能できます。
2000人以上のエキストラ、CGをできるだけ使わない、超好感度のフィルム使用と大作らしくばんばん金を作って制作されたこの作品。
二度と撤退戦がこの規模で制作されることはありません。
映画ファンならずとも必見の作品です。
映画『ダンケルク』60秒TVスポット【HD】- youtube
(C)2017 Dunkirk Warner Bros. Entertainment
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