江田島で見る卒業と出発～練習艦隊出港～

２０２３年（令和５年）３月１１日、江田島から海上自衛隊の練習艦隊が出港しました。
その模様を見に行ったレポートをお送りします。

練習艦隊

海上自衛隊の練習艦隊
幹部候補生学校を卒業した初級幹部（三等海尉や二等海尉）に艦艇での生活や技能の基礎を実地で教育する部隊である。
日本近海や海外への遠洋航海も初級幹部（または実習幹部）に艦内で生活や勤務をする為の教育と、海外での航海は友好親善の航海も兼ねている。
２０２３年現在、練習艦隊に所属する艦艇は練習艦「かしま」をはじめ、第１練習隊の練習艦「はたかぜ」・「しかまぜ」の３隻です。

江田島の卒業式

広島県江田島にある海上自衛隊幹部候補生学校、かつて旧海軍の兵学校と同じ場所にある学校は現在も海の指揮官を育てる学校となっている。
この幹部候補生学校の卒業式は学校内で行われ、卒業式を終えると候補生から初級幹部になります。
そしてすぐ、学校から練習艦に乗り込み実習の航海に出ると言う流れになります。

2023年の出港

2023年（令和5年）3月11日土曜日
この日江田島の海上自衛隊幹部候補生学校で卒業するのは、第７３期一般幹部候補生課程学生と第75期飛行幹部候補生課程学生の合わせて２１０人です。

卒業式は校内で行われ、練習艦隊は学校のすぐ近くの沖で待機していました。
午後2時ごろ、学校から軍艦行進曲が聞こえます。
卒業した候補生もとい、初級幹部たちが校内の桟橋へ向けて行進しているのです。
海上自衛隊の学校である幹部候補生学校にはカッター（短艇）訓練を行うので、桟橋がある。そこから小型艇で練習艦隊へ向かいます。

この時に門出を祝う様に、上空をSH－６０対潜哨戒ヘリやTC-90練習機・P-1対潜哨戒機が1機づつ飛来しました。
また、海上自衛隊の特殊部隊である海上警備隊もボートで繰り出し練習艦隊を見送ります。
今回の練習艦隊は練習艦の「かしま」と「はたかぜ」に護衛艦「きりさめ」に3隻だ。
それぞれの艦に初級幹部達が乗り込み、錨を上げると練習艦隊は動き出した。
出港する各艦の右舷には初級幹部達が整然と並ぶ。

私も含めて、対岸から見送る人へ帽子を振る挨拶、帽振れをします。
練習艦と護衛艦も大きな汽笛を鳴らし挨拶をして江田島湾から出発します。
卒業式と新たな出発となる練習艦隊の出港、海上自衛隊ならではのこの行事は見に行って良かったですね。

一般幹部候補生を卒業した初級幹部は「かしま」と「はたかぜ」に乗り、日本各地を寄港する近海練習航海を行います。
護衛艦「きりさめ」は飛行幹部候補生を卒業した初級幹部達を乗せて、練習航海をしつつカンボジア・マレーシア・ブルネイへ友好親善の寄港を行う外洋練習航海を行います。