10月28日(土曜日)に広島県江田島市にある海上自衛隊第1術科学校で行われた自衛隊記念式典のレポートをお送りします。
江田島にある海上自衛隊の学校
広島県江田島市には海上自衛隊の教育機関である、第1術科学校と幹部候補生学校があります。
第1術科学校は艦艇や陸上警備などの技能を習得する学校です。
幹部候補生学校は海上自衛隊の幹部を育成する学校です。将来の艦長や護衛隊群司令官や海上幕僚長に統合幕僚長となる人がこの学校で学びます。
かつての旧海軍時代にあった海軍兵学校と同じ敷地にある学校なので、建物は旧海軍時代からのものが幾つもあります。
江田島の海上自衛隊を象徴する赤レンガの建物は旧海軍兵学校の校舎だったものを、現在も幹部候補生学校として使用しています。
祭りの中で見られた江田島の自衛隊
10月28日、第1術科学校の敷地内で「江田島オータムフェスタ2023」と言うお祭りが開催されました。
地元の自治体や飲食店などが出店し、ステージでは広島のラジオ番組でパーソナリティをしているアナウンサー本名正憲さんを司会に、ゲストが登壇して会場を賑やかにしていました。
自衛隊施設の敷地内で行われる地元のお祭りが「江田島オータムフェスタ」です。
海上自衛隊もこの日は一般に解放して、幹部候補生学校の校舎や大講堂・教育参考館を見学できるようにしていました。
見学できる施設は旧海軍の時代を匂わせるレトロさを感じさせます。
また、小型潜水艇である特殊潜航艇と海龍に、駆逐艦「雪風」の錨、戦艦「陸奥」の主砲の砲塔など旧海軍に関する実物が敷地内にあります。
海軍兵学校の姿が多く残る、江田島が帝国海軍からの歴史を受け継ぐ海上自衛隊の聖地であると実感できます。
軍艦行進曲が奏でる観閲式
午後2時前から自衛隊記念式典が開催されました。
整列するのは学校の職員である自衛官や背広の事務方に、学生である幹部候補生と曹候補生が64式小銃を持ちながら並びます。
この江田島の式典、並ぶ部隊を見回る巡閲では、第1術科学校の校長が乗ったジープを先頭に幹部候補生学校の校長と江田島市長が乗ったジープが続きます。
舞鶴音楽隊が繰り返し軍艦行進曲を流しながらの観閲行進では、第1術科学校と幹部候補生学校の校長に江田島市長が並んで行進する観閲部隊を観閲していました。
基地や施設の長である自衛隊幹部だけではなく、地元自治体の長も巡閲や観閲をするのは初めて見ました。
観閲行進は観閲部隊を幹部候補生の学生が指揮官となって指揮し、幹部候補生も曹候補生も冬の紺色の制服に64式小銃を担いで行進する。
車輌の行進はありませんが、海軍の行進を海軍の聖地で見る雰囲気を味わえる数少ない機会です。江田島の祭りを楽しみながら海上自衛隊の伝統を見られる良い日になりました。
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