大学生の時、合コンで終電を逃して、友人のマンションに泊めてもらう事にしました。
友人の部屋は10階なので、エレベーターに乗って「10」のボタンを押すと、エレベーターはゆっくりと上昇を始めます。しかし途中の3階で突然止まり、ドアが静かに開いたのですが、誰もいませんでした。
少し不気味に思いながらも、ボロいエレベーターだし酔っていたので何も考えずにドアが閉まるのを待った。
エレベーターは再び動き出すのですが、5階に差しかかったところで、またもや止まったのです。
早く寝たかったのでイラっとしながら悪態をついているとドアが開き、廊下には小さな女の子が立っていました。
こんな時間に女の子?と友人と二人で顔を見合わせていると、女の子は何も言わずにエレベーターに乗り込んできて、ボタンを押したのですが・・・。押したボタンは「1階」。
「俺達、10階に行くから・・・下にはいかないよ」と友人が尋ねたのですが、女の子は何も答えずに「閉じる」ボタンを押しました。
エレベーターは再び動き出し、7階を通り過ぎたところで突然止まったのですが、今度はドアが開きません。
「おい、これ、どうなってるんだ?」とパネルのボタンを押してみるが、どれも反応しません。そうしていると、エレベーター内の明かりがちらつき始め、不気味な音がどこからか聞こえきます。
すると女の子が僕の顔を見上げて、「一緒に行こう」と囁きました。
友人にもその一言が聞こえたようで、「なに言ってんの?」と話かけた瞬間、女の子はいなくなっていました。
それと同時にドアが開き初めたので、僕達は勢いよく外へ飛び出すと・・・なぜか1階にいました。
何が起こったのか分からず、二人で急いで階段を使って友人の部屋へ逃げました。
翌朝、起きて朝ご飯を食べながら、友人が「3階で事故があったって話を聞いたけどね。でも、女の子なんて聞いたことないな」とさらりと言うのです。
僕は唖然としながら、曰く有りのマンションじゃんと思い、二度と泊まらないし近づくのも嫌。
※画像はイメージです。
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