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まるでバカンス?戦地で楽しむ祖父?

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私が小学生の頃、夏休みの定番の宿題と言えば「おじいちゃん、おばあちゃんに戦争の体験談を聞いてくること」でした。
祖父母と一緒に暮らしていた私にすれば楽勝な宿題です。

毎年同じ内容ですが、祖父から聞いた話を話します。

「あれ?想像と違うぞ…」な体験談

小学生だった私がイメージする戦争と言えば、やはり「怖い」もの。広島、長崎の原子爆弾、そして沖縄戦。銃を構え、人同士が傷つけ殺し合い、たくさんの犠牲を払った悲しい過去ので出来事。
そんな風に捉えていたし、学校の平和教育でもそのように習っていました。

夏休みに「おじいちゃん、おばあちゃんに戦争の体験談を聞いてくること」という宿題が出されると、私は少し得意気な気持ちになりました。私の周りにはおじいちゃん、おばあちゃんと一緒に暮らしている子が案外少なく、また私の年齢からするとおじいちゃん、おばあちゃんはまだ若く戦争に行っていないという子も少なくないのです。

戦争でスマトラ島へ行っていた、祖父に話を聞きくと、まるで武勇伝を語るかのように得意げに話してくれました。

「おじいちゃんはな、飯炊き班長やってんぞ」
「え?飯炊き班長って何??」
「兵隊さんにご飯を作る係や」

班長という役職が付くからには偉いさんやったんや…。
小学生の私は素直に思いました。

「スマトラ島があるインドネシアは暑いねんで。ワシは仲間といっつも冷蔵庫に入って涼んどったわ~」
「いやぁ、あの冷蔵庫は大きかったなぁ」

何だか私が想像している戦争体験談とは違うと思いました。

その他にも、海で泳いで遊んだよ的な話とか・・・祖父の口から出てくる体験談に戦争の悲惨さは微塵もありません。

そうこうしていると、祖父が戦争中の写真を何枚か見せてくれました。

戦車の前で迷彩服とヘルメットを着て写る祖父。
戦車に乗って「行けー!」というような指差しポーズをしている祖父。
不自然なほどに戦争っぽい写真を見せられて、確かにちょっとカッコイイと思いましたが拭えない違和感もありました。

この写真は??
「記念写真や」
なんと、祖父らの一隊は戦車の前でそれっぽい写真を撮って楽しんでいたのです。
まさか戦地に赴いて銃を握ることなく、人を傷つける事なく、毎日泳いで食べて冷蔵庫で涼んで、楽しんでいた人達がいたなんて。私が思うような戦争体験談は何一つ聞くことが出来ませんでした。

最後に横で一緒に話を聞いていた祖母が一言、「戦争から帰って来て太ってたん、おじいちゃんだけやで。恥ずかしい…」

※写真はイメージです。

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