日本がイギリスとイタリアと共同で開発する予定の次期戦闘機F-3について紹介します。
F-3はF2戦闘機の後継機となり、2020年に発表された日英防衛協力宣言に基づき、2030年代に配備を目指している自衛隊次期戦闘機。
高いステルス性能や自律型システムなど、最先端の技術を備えることが期待されています。
F-3の性能と装備
主な特徴としては、ステルス性、エンジン、レーダー、無人機連携となります。
ステルス性として、敵のレーダーに探知されにくいように設計され、機体の形状や素材、塗装などがステルス性を高める要素となっています。
エンジンは、日本が独自に開発した高推力・低燃費・高信頼性のエンジンで、可変サイクルエンジンと呼ばれ、高速飛行時と低速飛行時で圧縮比やタービン温度を変えることができるのです。これにより、速度や高度に応じて最適な燃費効率を得ることができ、排気を冷却することで赤外線探知に対するステルス性も向上させています。
レーダーは日本が開発したアクティブ・フェーズド・アレイ(AESA)レーダーを搭載。このレーダーは、多数の小さなアンテナを電子的に制御することで、広い範囲や複数の目標を同時に探知・追尾・攻撃することができ、レーダー波の周波数や強度を変えることで、敵の電子妨害に対抗することもできます。
無人機との連携能力を持っていて、F-3から指示を受けて無人機による偵察や攻撃などの任務を行うことができるのです。また無人機は、F-3のレーダーや通信システムとデータリンクを結ぶことで、情報共有や戦闘力増強に貢献します。
以上がF-3の主な性能と装備。日本の防衛力や技術力の象徴となる戦闘機で、今後も開発状況に注目していきたいですね。
配備計画とコスト
2035年から90機を自衛隊に導入予定となっております。
人工知能(AI)を活用し、ステルス性能やセンサーなどの最先端技術を備えることが目標ですが、このような高度な戦闘機の開発には巨額の費用がかかります。
そこで、日本はイギリスとイタリアと協力して、共通の機体を共同で開発することにしました。
日本はこれまで、アメリカとの協力によって戦闘機を開発してきましたが、今回は初めてアメリカ以外の国と組んで共同開発を行うことになりました。
この共同開発には、日本の三菱重工業やIHI、イギリスのBAEシステムズ、イタリアのレオナルド社などが参加します。イギリスとイタリアは、ヨーロッパで最も高い戦闘機開発能力を持つ国であり、日本と技術や経験を共有することで、より優れた戦闘機を作ることができると考えられ、共同開発によって、3か国が費用やリスクを分担することで開発コストを抑えることもできます。
この共同開発は、安全保障や経済の面でも意義があり、日本は中国の動きに対抗するためにインド太平洋地域の同盟国と連携を強化しています。イギリスやイタリアも同じく中国に対する懸念を持っています。
3か国が協力すれば、安全保障上の信頼関係が深まる上に国際社会への貢献にもつながり、将来的に第三国への輸出も可能になれば、日本の防衛産業の強化にもなるでしょう。
F3の開発の課題
しかし、共同開発には課題もあります。
例えば、製造のシェアや技術の保護など、国益がかかる交渉は難しいものです。
整備や運用においても各国の基準や環境が異なるため調整が必要ですし、アメリカとの連携も重要です。
アメリカは日本の次期戦闘機に対して協力的な姿勢を示していますが、情報共有や互換性などに関しては注意が必要です。
次期戦闘機は、日本のにとって重要なプロジェクトです。
※アイキャッチはイメージです。
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