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誘導兵器に活路を見出したドイツ空軍

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第二次世界大戦においてドイツ空軍はイタリアの戦艦「ローマ」を滑空誘導爆弾で撃沈し、 ミサイルの始祖となるHs293も開発しました。
ドイツ空軍の対艦攻撃は最新兵器で本当に先進的だったのでしょうか?

目次

関心が薄かった対艦雷撃

第二次世界大戦が始まって1年以上過ぎた1940年11月のドイツ空軍が保有する航空魚雷は130本ほどでした。
海軍大国であるイギリスと戦争をしていると考えると少ない数字です。

また急降下爆撃で大きな成果を挙げるJu87の存在もあったせいか爆弾による対艦攻撃には理解はあったものの、魚雷についてはあまり理解が無かったのも要因かもしれません。
関心の薄さから飛躍したのか、爆撃機から投下し滑空した後に着水する滑空魚雷なる物も作られましたが実用化はしませんでした。

誘導兵器

魚雷に対する無関心と変な方向性とは逆に対艦誘導兵器の開発は大戦前から進められていました。

対艦ミサイルの始祖と言えるHs293

300kgの弾頭がある機体をロケット推進で600km/hまで加速して敵艦に突入する。

対艦誘導爆弾であるフリッツX

320kgの弾頭がある爆弾がグライダーのように滑空しながら敵艦に突入する。

この2つの兵器は投下した母機が命中するまで電波にて誘導し敵艦へ向かう仕組みになっています。
この二つは1943年には実戦配備されました。

まず戦果を挙げたのはHs293でした。
1943年8月にビースケ湾でイギリス軍コルベット艦「エグレット」を撃沈しました。

それから1カ月も経たない9月に連合国側となったイタリアの戦艦「ローマ」をフリッツXで撃沈しました。
戦艦も撃沈した対艦誘導兵器は航空魚雷を越える新たな兵器になろうとしていました。

U.S. Air Force / Public domain

限界を見せた誘導兵器

初陣を成功させたHs293とフリッツXはドイツ空軍の爆撃機部隊への導入がより進められました。
1943年11月21日にHe177爆撃機25機がイギリスの輸送船団をHs293で攻撃しました。

しかし戦果は輸送船1隻を撃沈し、1隻に損傷を与えたぐらいでした。
これはHs293が輸送船団の対空砲火に撃墜され、Hs293を艦艇が回避できたからです。
フリッツXも滑空させる必要性から高高度より投下しなければならず、使用は天候に左右された上に誘導する為に母機はあまり速く飛行が出来ず撃墜されるリスクが高かった。

先進的な対艦誘導兵器でしたが、回避でき撃墜できると言う防御側が対処が可能な兵器だったのです。
また一部の兵器が進んでいても戦果や戦局を変えられるものではないと言う証と言えます。

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eyecatch source:AlfvanBeem / CC0

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