この話は、私が小学生の頃聞いた話です。
私のおばあちゃんは、右手の小指が曲がっていました。
私は小さいながらもそれにずっと疑問を持っており、なんでおばあちゃんの小指は私のと違うんだろう、なんで変な方向に曲がってるんだろう・・・とずっと思っていました。
明らかに曲がらないような角度で曲がっているのです。それが気になって気になって、お母さんに聞いてみました。
なんでおばあちゃんの指ってちょっと変の?と聞きました。
するとお母さんは・・・
「おばあちゃんは、戦争がちょうど始まった時くらいに生まれたんだけどね。小さいから何もわかんなくて、扉を家族の人が閉めた時に右手を挟んでしまったんだよ。
それで赤ちゃんの骨ってすごい柔らかいから、小指の関節がぐしゃってなって、病院に行ったんだって。そしたら、ちょうど戦争で怪我してた兵士さんが治療受けてて、おばあちゃんより後にきた兵士さんを優先したんだって。
だから治るような怪我でも、後回しにされたから治らなくてああゆう風に小指が曲がっちゃってるんだよー」っと言いました。
私はこの話を聞いた時、戦争ってやっぱり怖いなと思いました。
戦う兵士さん優先で、赤ちゃんの治療を後回しにするという行為が、とても恐ろしく感じました。
でも多分私が医者だったとしても、同じように兵士さんの治療を先にするかもしれません。
あの時代は戦っている人が偉いといえような風潮があり、家で家事をしている女の人や子供は兵士さんより立場が弱かったのだろうと思います。
確かに、仕方の無いことかもしれません。でもその結果、おばあちゃんの小指は曲がってしまって、おばあちゃんは辛かったと思います。
人と自分が違うって、ものすごく怖いことだと思います。
その時、兵士さんを優先して赤ちゃんの治療を後回しにされたその時、おばあちゃんを病院まで連れていったおばあちゃんのお母さんは、とても悔しかったと思います。私は、この話を聞いて、今の自分の環境は恵まれていると感じました。
普通に生活出来て、普通に治療が受けられる、そんな普通のことに感謝していきたいです。
※写真はイメージです。
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