ドイツを代表する特殊部隊GSG-9

ドイツを代表する特殊部隊であるGSGー9
その特異な成り立ちから紹介します。

ミュンヘン事件

GSGー9が創設されたきっかけは悲劇的な事件からでした。
それが1972年のミュンヘン事件です。
西ドイツのミュンヘンでオリンピックが開催されている最中に事件は起きます。

パレスチナ人の過激派がミュンヘンにある選手村に侵入し、イスラエル代表の選手達を人質に取り立てこもった。
西ドイツの警察当局はこうした立てこもり事件に対処できる能力が無く、事件は人質全員と犯人の半数以上が亡くなる悲劇的な結末で終わります。
西ドイツはミュンヘン事件のような武装したテロリストが起こす事件に対応できる特殊部隊を持つことを決めます。

国境警備隊の特殊部隊

こうした経緯で創設されたのがGSGー9(第9国境警備隊)です。
名前の通りに国境警備隊である西ドイツの連邦国境警備隊にこの特殊部隊は編成されました。

国防軍では無いのは第二次世界大戦での軍事色をあまり出したくない政治的な事情がドイツにあった事と、ドイツの警察組織が全国の広域で活動できるような組織では無かったからです。
こうして国境警備隊に特殊部隊が作られる事になったのです。

マジックファイヤー作戦

国内での対テロ部隊であるGSGー9がその真価を問われる時が来ます。
1977年10月13日スペインから西ドイツへ向かうルフトハンザ航空181便がパレスチナ過激派「パレスチナ解放戦線(PFLP)」の4人によってハイジャックされた。

181便はバーレーンやドバイなどを経てアフリカのソマリアにあるモガディシュ空港に着陸した。
西ドイツ政府は活動は国内だけのGSGー9を特例措置でソマリアへ送り込みます。
10月18日未明にGSGー9は181便の機体へ突入します。
数分で4人のテロリストを射殺または重傷を負わせ倒し、乗客と乗員の全てを無事に救出した。

GSG-9の勇名と現在

ソマリアでの成功は「モガディシュの奇跡」と称えられ、GSG-9の名は世界に知られます。
現在では連邦国境警備隊が連邦警察に改編された事により、連邦警察GSGー9と名前を変えています。
近年ではイラクやアフガニスタンで施設警備や高官の警備にも出動している。

(参考文献)
・ヴィジュアル版世界の特殊部隊 マイク・ライアン、クリス・マン、アレグザンダー・スティルウェル著 小林朋則訳 原書房
・世界の特殊部隊作戦史1970-2011 ナイジェル・カウソーン著 角敦子訳 友清仁監修 原書房
・イラストでまなぶ!世界の特殊部隊ロシア・ヨーロッパ・アジア編 hobbyJapan
・最強世界の特殊部隊図鑑 イラスト・解説坂本明 Gakken

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