日本陸軍は地上での戦いを支援する航空機を装備していました。
それが直協機や襲撃機と呼ばれる機体です。
ドイツ空軍のJu87とは違う日本陸軍独自の対地攻撃機について紹介します。
2つの機体
日本陸軍には九八式直協機と九九式軍偵/襲撃機と言う機体があります。
九八式直協機
全長8m 最高速度349km/h 航続距離1000km 乗員2人
九九式軍偵/襲撃機
全長9.21m 最高速度443km/h(襲撃機423km/h)
航続距離1200km 乗員2人
どれも外見は固定脚で2人乗りの小型機と言う点で共通しています。
ではこの2機の違いは何か?
それはこの機体が何処が使用するかです。
直協機は地上の師団司令部が使う機体
軍偵/襲撃機は軍司令部が使う機体
と言う独自の区分けです。
陸上部隊に近い機体
ドイツ軍やアメリカ軍は空軍または陸軍航空隊と連絡を行い航空支援を求めるシステムになっています。
日本陸軍の直協機と軍偵/襲撃機は航空隊から呼ぶのでは無く、師団司令部や軍司令部に航空機を置く事をしました。
これは地上部隊と航空隊の調整と言う面倒な手続きが無く、前線部隊が師団司令部または軍司令部に要請するだけで航空支援を得られるメリットがあるからです。
その利便性を示すように直協機の場合は地上部隊の将校が直協機に乗って空からの偵察を行った事も少なくなかったようです。
ドイツのシュトルヒや米陸軍のL-5のような使われ方もされたのです。
そんな直協機はどんな役割を果たすのか?
短距離の捜索や偵察に砲兵が射撃する時の観測に対地攻撃と多くの役割をこなしました。
軍偵/襲撃機も偵察に対地攻撃を行う役目を与えられていました。
また武装では直協機で50kg爆弾3発または15kg爆弾10発、軍偵/襲撃機で50kg爆弾が4発または15kg爆弾12発です。
海軍の九九式艦上爆撃機やドイツのJu87と比べると小さい爆弾しか搭載できない機体です。
トーチカのような固い目標を除けば15kg爆弾でも地上の敵兵や陣地、車輌に対して十分な威力があった。
前線に近い平地を利用した仮設の飛行場から離着陸できる身軽さも考えると直協機と軍偵/襲撃機は現代の陸軍におけるヘリコプターに近い存在と言えます。
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