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日本刀と日本人の精神

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日本刀は日本人の心に深く根付いています。

世界に誇る武器である日本刀の特徴は、「折れず、曲がらす、よく切れる」ことです。
曲がらず切れるためには硬くなければならず、折れないためには柔らかくなけらばなりません。
硬くて柔らかい鉄。そんな矛盾を解決したのが日本刀です。
柔らかい芯鉄(しんがね)を硬い皮鉄(かわがね)で包んだ二重構造がその秘密です。

目次

鍛錬

炭素の含有量の少ない鉄は柔らかく、多い鉄は硬くなります。その量を調節するのが鍛錬です。
沸いた(熱した)鉄を槌で叩いては折り返す。これを何度も繰り返すのが鍛錬です。
これにより不純物を除去し、炭素の分布を材料全体に均一化すると共に、鍛錬の回数よって炭素量を加減します。
硬い皮鉄は柔らかい芯鉄より多く打たれます。

「鉄は熱いうちに打て」とは人を育てる時の指針ですが、
怠惰、甘え、怯え、依頼心などの不純物を取り除き、人を強くするのが正にこの鍛錬です。

相槌を打つ

刀を鍛錬する時には、師匠と弟子が二人一組になり、師匠の打つ槌のタイミングに合わせて弟子も槌を振るいます。
これを相の槌(あいのつち)と言い、相手の話に上手に調子を合わせて受け応えする様子の例え言葉になりました。

焼き入れ

鍛錬の後に、さらに焼き入れを行って刃鉄(はがね)をより硬くします。
この硬い刃鉄が日本刀の優れた切れ味を生みます。

「焼きを入れる」と言えばヤクザのリンチですが、だらけた精神に活を入れる意味もあります。
逆に「焼きが回る」は加齢による能力の衰えを指し、熱っし過ぎた刀は切れ味が落ちるところから出た言葉です。

折り紙つき

折り紙とは幕府の公文書などに使われた、二つ折りにした奉書紙など高級な和紙のことです。
室町時代、刀の研ぎ(研磨)・めきき(鑑定)などで室町幕府の御用を務めた本阿弥家は、豊臣秀吉の時代に刀の正式な鑑定書を発行することを許されました。

この鑑定書に折り紙を使ったことから、正真正銘、値打ちのある刀を折り紙付きと称するようになり、刀以外にもこの言葉が拡がっていったのです。
因みに、刀の鑑定を「極め」といい、極めにより確かな評価の付いたものを「極め付き」と称します。

反りが合わない、単刀直入、つばぜり合い、しのぎを削るなどなど、他にも刀に関係する日本語はたくさんあります。
普段は気にもかけませんが、自分が思っている以上に日本刀は身近なものになっているようです。

歴史大好きじいさんです。
日本人は道具を道具に終わらせず、しばしば精神的存在に昇華させています。

※画像はイメージです。

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