2022年にはSNSで話題となったTRPGが多く、特にSNSで注目を集めたTRPG「ケダモノオペラ」。
「ケダモノオペラ」はプレイヤー1名から遊べる、近年流行の少人数対応システムで、プレイヤーは世界のどこかにある「闇の森」に住む長命な怪物「ケダモノ」となります。
ケダモノは人類を脅かす存在ですが、時として自らの欲望を満たすために人の願いを聞き、願いを叶えるために動くことがあります。
ケダモノオペラはそんな「ケダモノ」と自らの実を危険にさらしてケダモノに会いに行ったか、はたまた偶然から出会った彼らに願いを叶えてもらおうとする人が織りなす物語を遊ぶTRPGです。
プレイヤーキャラクターの「ケダモノ」とは
ケダモノは世界各地の森とつながっている異界「闇の森」に住む、身の丈数mの怪物です。多くは動物の姿をしています。
ケダモノは「擬似餌」と呼ばれる人のような姿をした器官を体外に持っており、生きているかのように動かせます。
人間以外の化け物になるTRPGの中には人間社会に溶け込むため、などの理由で人の姿に変身できるTRPGがいくつか見受けられますが、ケダモノオペラは化け物の姿を持ったまま、体の一部が人間の形をしていてそれを通じてコミュニケーションを取るのが大きな特徴です。
例えば、大蜘蛛のケダモノ「アラクネ」は屍を無数の糸で操ってあたかも生きているかのように見せかけますし、月を食らう狼のケダモノ「ヤミオオカミ」は尻尾の中に人の姿をした擬似餌を隠し持って必要に応じて自在に出し入れします。
ケダモノたちは恐ろしくも魅力的です。そして彼らが人の願いを聞き入れた結果織り上げられる物語は、しばしば悲劇的な結末、美しくも救いのない結末が起こり得ます。
セッションの進め方
ケダモノオペラのセッション自体は多くのTRPGと同様、判定を行い、結果を受けて次の行動を決めて行くことの繰り返しにより構成されます。
ケダモノオペラにおいて判定は「試練」と呼ばれます。判定方法はサイコロを2個振って、出目の合計が10以上なら成功するシンプルなものです。
サイコロ2個振った時の出目の平均値は7ですから、10以上出すのはなかなか難しいと思いませんか?
ですが、あなたたちはケダモノ。様々な超常の力(特技)を持っています。サイコロを2個振ってから特技を使用すると、使用した特技に応じてサイコロを1~3個追加で振り、出目をを先ほど振ったサイコロの出目に足せます。
つまり最大でサイコロを5個振って10以上出せば成功になります。ただし特技は一回使うと原則そのセッション中では使えませんから、よく考えて使いましょう。
予言システム
ケダモノオペラはセッション中にいくつもの「予言」を獲得し、その予言を実現させるロールプレイを行うことでセッションが進んでいきます。
予言を獲得する条件はいくつかありますが、主に以下の2つの方法で獲得します
- 試練(判定)をこなす
- 特技を使う
たとえば、情報収集する試練を「調査試練」と呼びますが、この試練をこなしたことにより「あなたとその指輪には昔から因縁がありました」という予言を獲得したとします。そうしたら、プレイヤーは物語が終わるまでにその出来事を必ず起こさなくてはなりません。しかし、タイミングは自由です。すぐにどんな因縁か判ってもいいですし、エンディングで「実はこんな因縁があった」と明かしても構いません。
試練のクリア方法には2種類あります。
試練の判定をきちんとクリアして(出目合計値10以上を出して)達成するか、あえて出目を9以下の状態で確定させ、「波乱」を起こすかです。出目合計値が10以上であっても、プレイヤーが望めば波乱は起こせます。
「波乱」はケダモノにとって予想外の出来事を指します。「波乱」を起こすと、試練に書かれている「波乱予言」というものを獲得します。大抵は「あなたは傷を負った」など、セッション中のどこかで良くないことを起こさなければなりません。しかし「波乱」は悪いことばかりではありません。出目によっては、使用済みの特技を一つ未使用にできます。そつなく試練を達成していくか、あえて波乱を起こして今後の試練を有利にしていくか。その判断をしつつ、物語を織っていきます。
体験版でケダモノオペラの世界を感じてみよう
書籍で出ているルールブックは、買わないと内容が分からないものもありますが、ケダモノオペラ公式サイトには体験ルールとシナリオ、オンラインセッションで遊ぶためのデータが無料公開されています。
用意されたシナリオは「少年と絵」「饗応の試練場」「最期の帰郷」の3つです。
暗く美しい世界観が気になったら、まずは一度遊んでみてください。
素敵な物語ができたら、ルールブックを買ってあなただけの美しい物語を織りあげましょう。
(C) 2022 ケダモノオペラ 池梟リョーマ/アークライト/新紀元社
思った事を何でも!ネガティブOK!