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狐だらけのミステリアスな奇祭~山口県の稲穂祭 きつねの嫁入り~

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昔から、不思議な力を持つと言われる生き物として思い浮かぶのが「狐」です。
狐に化かされる、だとか、狐が憑いている狐憑き、だとか、神様として祀られたりだとか、狐にまつわる話はたくさんありますね。
今回は、山口県で行われている、狐にまつわるとても奇妙な祭りを紹介したいと思います。

目次

花岡福徳稲荷社の「稲穂祭」

山口県下松市の花岡福徳稲荷社では、昔から、五穀豊穣や商売繁盛を願った「稲穂祭」という祭りが行われていました。
この祭りでは、「きつねの嫁入り」の行事が行われています。

きつねの嫁入りの行事とはいったいどんなものなんでしょうか?

花岡福徳稲荷社と法静寺

花岡福徳稲荷社は、法静寺という寺の境内にある神社です。
法静寺には、白狐伝説という伝説が昔から言い伝えられています。
その伝説を元にして、このきつねの嫁入りの行事が行われるようになったのです。

きつねの嫁入りの元になった法静寺の白狐伝説とは

法静寺の住職がある時数珠をなくしてしまいました。

その後、住職の夢の中に白狐の老夫婦が現れます。
白狐の老夫婦は、「私たちを葬ってくれたら、数珠をお返しします。」と住職に伝えます。

住職が起きると、なくした数珠がそばに置いてありました。
夢の中で白狐の老夫婦が示した場所があり、住職がそこに行ってみると、その場所で二匹は死んでいたのです。
そこで住職は寺に墓を建てて、白狐の老夫婦を供養したのでした。

・・・このような白狐伝説が法静寺には残っています。

その後、代官所で物がなくなり、見つかるように白狐の墓に祈願すると、不思議なことになくした物が見つかります。
そのお礼として法静寺に社を建て、白狐を祀りました。

それが法静寺の花岡福徳稲荷社です。
第二次世界大戦後、地元の人々は、地域の復興のために稲穂祭の目玉として、この白狐伝説にちなんだ「きつねの嫁入り」の行事を行うようになりました。

狐だらけの奇祭

花岡福徳稲荷社で毎年11月に行われる稲穂祭での目玉行事である「きつねの嫁入り」。
狐だらけのミステリアスな奇祭として有名です。

行列は1㎞にも及び、全員が狐の面をつけているという、なんとも不思議で妖艶な行列です。
新郎新婦、お付きの人等々、大勢の人達が狐に扮して街を練り歩きます。

きつねの嫁入りとは

きつねの嫁入りという言葉には、二つの意味があります。

一つは天気雨のことです。
晴れているのに雨が降っている状態のことを言い、まるで騙されているかのような天気なので狐の嫁入りと言います。
狐の嫁入り行列を、天気雨の状態にして人に気付かれないようにする、とも言われています。

もう一つは狐火のことです。
狐火とは、不思議であやしい炎である怪火の一種です。
夜の山の火の気のないところに現れる一列に並んだ怪火で、ついたり消えたりします。

昔の嫁入りは、嫁が提灯行列をなし、嫁ぎ先へ迎えられたのです。
ずらっと連なっている狐火と、昔の婚礼の行列がとても似ています。

狐火は、嫁入りのようなのに実際には嫁入りがない、これは人を騙す狐のしわざだということから、きつねの嫁入りと言うのです。
あやしい存在のきつねの嫁入りのように、稲穂祭でのきつねの嫁入りも神秘的です。

新郎新婦に選ばれた二人の正体は、ごく一部の人しか知らされません。
狐の面をつけた人々の大行列、新郎新婦が謎のまま行列が行われるなどは、まるで異世界に引き込まれそうな状況ですね。

まとめ

今回は、山口県下松市、花岡福徳稲荷社での稲穂祭におけるきつねの嫁入りを紹介しました。
奇祭と呼ぶのにふさわしい、とても神秘的な祭りだと思います。

山口県では、他の場所でもまた違った白狐伝説が存在します。
白狐が傷を癒した池を掘ると温泉が湧き、そこから薬師如来像が現れたという伝説で、その温泉というのが山口市の湯田温泉です。
こちらでも白狐に扮した人々が行列を行う白狐まつりが開催されています。

白狐にちなんだ山口県の各地域を散策してみるのも楽しそうですね。
狐はとても不思議な存在として、全国的にいろいろな伝説が残っています。
稲穂祭のきつねの嫁入りの行列の中には、もしかすると、本物の狐が人間に化けてこっそり紛れ込んでいるかもしれませんよ・・・

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