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こっくりさんに見る悪霊憑きに関する考察

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こっくりさんとは、1970年代に特に流行した降霊術である。
50音や「はい」「いいえ」の文字などを書いた紙の上に10円玉を置き、参加者全員の人差し指で押さえ、「こっくりさん」に質問すると、10円玉が動いて答えを教えてくれるというもの。

小中学校を中心に流行したが、儀式失敗による憑依現象がしばしば見られた為、全面禁止になったが、間を開けて異なる名前で度々流行した。私が小学生の頃は、確か「ハッピー様」と呼んで、十円玉の代わりに鉛筆を握る方法で行われているのを見かけた事がある。

目次

動く理屈は単純

さて、この独りでに動く現象はごく単純なものだ。
物体を静止させるためには、力をゼロにするか均衡させるかしかない。

だが、10円玉に触れる動作は、力を使わずには出来ない。複数の人間が一ヶ所に力を入れれば、絶対にバランスが崩れる。
「動かさないように」と考えていれば、バランスの崩れへのカウンターで力が入る。これが参加者全員にランダムに発生する。生物の機能として、10円玉は基本的にフラフラと移動することになる。

これに、答えをそれなりに想像出来る「誰かの好きな人」とか「雨が降るか」とかの質問が加われば、答えの方に動くような調整が無識に行われる。また、結果を故意に操作しようと自分の好きに動かす不真面目な参加者も忘れてはならない。彼は当然「自分は力を入れていない」としか言わない。

こうして噂はどんどん信憑性を増した伝言ゲームで伝わっていくのだ。

憑依現象を考察

さて、この話の考察すべき点は、憑依現象の方である。
こちらは社会問題としても採り上げられた、現実に発生した現象であり、10円玉の挙動より遙かに重大な事件だ。

憑依現象は自己暗示による精神錯乱と考えるのが妥当である。
「中には本物の憑依もあった」というのは詭弁だ。現象が科学的に再現出来るのであれば、そこにオカルトはない、というのが出発点だ。
さもなければ、オカルトはあらゆるものを説明してしまい、それは裏を返せば何も説明できない事になる。 また、憑依された者が予言を行う事がある。
だが、仮に正しい予言を行ったとしても、正しくなかった予言との数量的、質的比較を出さない事にはデータとして意味はない。

憑依の治療方法

憑依による錯乱は、時として精神科医には治療出来ない事がある。
これに関しては文化人類学の分野で、中国の霊媒師「タンキー」に関する研究が行われている。憑依現象が起きた時、タンキーに除霊を依頼する事でぴたりと収まるという。

彼らには本当に霊的な力があるのかと言えば、日本人の目からは「疑わしい」としか思えない。
何しろ、彼らの信仰する神は複数雑多で、釈迦やアッラー、関羽、孫悟空と、力がありそうなものは何でも盛り付けたサラダボウルと言ったものに過ぎない。

だが、彼らの文化圏においては、明確な効果をもたらしている。
これは事実である。

憑依はあるのか?

憑依された者も現代人だ。本気で霊の存在を信じていた訳ではない。
だが、宗教的要素は、文化として人格形成の根の部分に入り込んでいる。
日本人ならば家を建てるときにはお祓いを頼み、恐ろしい殺人事件が起こった現場では線香を焚く。それを怠った時の「何となく嫌な感じ」が、正に憑依現象を起こすトリガーである。

自らを形成する無意識下の宗教心は、意外と馬鹿にならない。深層意識でタブーとしていた冒涜的行為を自覚した時、眠っていた宗教心は暴れ出す。それは、物質的な悪霊の実在の有無は関係無く、「憑依現象」として現れ、その人の宗教心を鎮めるお祓いが力を持つ。
現象自体を積み上げれば、それはもう「悪霊」がいるとも言えるのである。

こっくりさんは・・・・

「こっくりさんは、悪霊に憑かれる子が出て危ないのでやるべきではない」というのは、オカルト的に見えて、実は科学的事実しか記述していない警告なのである。

オカルトを遠ざける事も過信する事も、正しいとは言えないのだ。

※画像はイメージです。

ごんぱちです。柿は固めのを6つに切って皮ごと食べる宗派の者です。

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