理不尽な状況下でも命より食いっ気

戦時中、私のおじいちゃんは空軍の通信兵として、熊本県で台湾へ出兵するため訓練にあたっていたそうです。

上官からの体罰

日々、理不尽なことで殴られる毎日だったそうです。
入隊して間もないある日、いきなり夜に上官から外の広場に訓練として徴集がかかり、寝ぼけていたこともあり、軍服のボタンをかけ間違えて集合場所に出向き、隊列を組んだのでした。

それが、運悪く上官の目に止まってしまったため、「お前は天皇陛下に対しての忠誠心がない。根性をたたきなおす」と言って、ゴム靴の裏で思い切り往復ビンタをくらわされたそうです。そして、当たり所が悪かったのか、おじいちゃんはその場でのびてしまい、2日間程寝込んだそうです。

するとまた上官がやってきて、「いつまでぐずぐず寝ていやがるんだ、さっさと訓練しろ!」と言って、療養でベッドに横たわるおじいちゃんにまたお目玉をくらさせたそうです。上官は素手でなぐることはせず、いつもゴム靴や日本刀の柄の部分で殴っていたそうです。
それはなぜかというと、素手で殴ると上官の手が痛むためだそうです。

アメリカの攻撃機襲来

日中の明るい時間帯に時々米軍が飛行機で襲来し、おじいちゃんの居た菊池市の航空基地に爆弾を落としたり機銃掃射をしていたそうです。
ただ基地を壊滅状態にまで爆撃しようという風ではなく、ジャップを面白いからいじめに来たような感じだったようです。
ただ、運悪くそれで無くなった同僚もいたそうですが、混とんとした状況下であったため、悲しい気持ちもそこまで沸いてこなかったと。

ある日、給食当番であったため、基地から少し離れた炊事場から食事を運んでいた時のこと、アメリカ軍の飛行機がやってきて、またいじめ目的の攻撃されたそうです。普通なら命欲しさに逃げると思うのですが、物資が乏しかった時代、いつも空腹に悩まされていたおじいちゃんは脇道にあるさつまいも畑に入り、仲間と共に無我夢中で生のさつまいもにかじりついたそうです。

生のさつまいもはアクが強いため、口の周りは真っ黒に。ケガもなく、無事に宿舎に帰ったおじいちゃんたちは口の周りが黒いことを上官にとがめられ、また殴られたことは言うまでもありません。

※画像はイメージです。

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