終戦直後の東京を舞台にしたガンアクション漫画「極東事変」(大上明久利著・ハルタコミックス)を紹介します。
ストーリー
太平洋戦争が終結したばかりの1945年9月
復員兵の近衛は進駐軍の米軍憲兵を射殺する一団と遭遇して目撃者になった事から口封じに殺されそうになる。
そこをモーゼルC96拳銃で米軍の戦闘服を着た少女「砕花(さいか)」が助ける。
近衛は砕花の誘いでGHQ治安衛生局で働く事になる。
それは旧日本軍が本土決戦に備えて作り上げた人間を越えた生体兵器との戦いを近衛も始める事になるのです。
米軍の下で旧軍の生体兵器と戦う
この作品で敵役となるのは旧日本軍の731部隊が作りだした生体兵器「変異体」です。
姿こそ人間と変わらないものの、銃弾が1発当たったぐらいでは死なない特異な体質に改造された人々です。
この変異体の兵士を集めて旧軍は「奇兵隊」と言う部隊を編成
終戦後、ユニット731と呼ばれるようになる奇兵隊の元兵士達はGHQとの闘争を開始するようになりました。
対してGHQは変異体の処分を行う為に砕花など731部隊関係者を雇い変異体と戦わせていると言うなかなかハードな設定です。
新たなガンアクション漫画の魅力
登場する銃器は米軍占領下の日本なのでM1ガーランドやM3A1短機関銃などアメリカ製の武器が多く出てきます。
ところが敵役であるユニット731は旧日本軍の十四年式拳銃や百式短機関銃のみならずドイツのMP40短機関銃やソ連のPPSh-41短機関銃など多彩な銃器を持っています。
何よりヒロイン(?)と言える砕花が持つ銃がドイツのモーゼルC96の弾倉がドラム型と言う珍しい物を使っています。
これは小さい身体の砕花ではM1短機関銃が体格に合わないと言う設定です。
また弾倉が箱型ではなく弾が多く込められるドラム型なのは変異体が銃弾を多く当てないと倒せないからです。
つまり銃撃戦は銃を撃ちまくる派手な場面になります。
また主人公の近衛は衛生兵でありながら戦地で鹵獲した米軍銃器を使い慣れているので銃撃戦に強くアクションシーンではよく動きます。
1巻の帯に書かれている「銃漫画の超新星」と言う文句は間違いない作品です。
(C) 極東事変 大上明久利 KADOKAWA ハルタコミック
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