私が7歳の頃おばあちゃんに聞いた話です。
当時のおばあちゃんは今で言うJK(女子高生)でした。
つらい戦争中の生活で、ある物が励みになったお陰で精神的に助かり、絶対生き残ろうと頑張ったお話です。
戦争中私のおばあちゃんは女学生、当時はもちろん楽しい女学生らしい生活なんて送れる事なんてなく、毎日工場で働いていたそうです。しかし空襲などで度々逃げる事が多く、毎日生きるか死ぬかの瀬戸際だったそうです。
働いていた工場もそのうち焼け落ちてしまい、家も焼けました。そして娘の身を案じたおばあちゃんの親が、親戚がいる徳島に疎開させる事になりました。当然親とは離ればなれになり、精神的に参りそうな状況だった中、唯一おばあちゃんを支えてくれたものがあったそうです。
それはアメリカ人のイケメン映画スターの切り抜きだったのです。
そのスターの名前は忘れてしまいましたが、当時はアメリカ人は鬼畜だの、鬼だのと教えられて中、そんなアメリカ人スターの切り抜きなどもっていたら非国民とののしられて、へたすりゃ殺される世の中だったのにもかかわらず、おばあちゃんは大ファンでした。
当然誰にも言えず一人胸の内に納めていたらしいました。
切り抜きをお守りに隠し、死にそうになった時、疎開先で辛い思いをした時にその切り抜きが入ったお守りを握りしめ、頑張って生きて絶対その俳優さんの映画を見に行ってやると思ったそうです。
そのお陰でおばあちゃんは生き残り無事に終戦を迎えました。
その映画スターさんの切り抜きがおばあちゃんの励みであったお陰で、私や母が生まれる事が出来きました。そう思うと、励みやパワーになれる物がある事は大事なんだなと思います。
ちなみおばあちゃんの生き残ったお友達も戦後になってからあのとき大変だったよね話をする時、実はアメリカ人の映画俳優の誰々が大好きだったと暴露する人が多かったそうです。
そう思うと今も昔も乙女の純粋な恋心は変わらないんだなとほっこりしてしまいました。
※画像はイメージです。
思った事を何でも!ネガティブOK!
コメント一覧 (1件)
いつの時代も、推しが人を強くするのだなあ。