例えば、現在の米軍制式ライフルのM4アサルトライフルまでには、日本で種子島と呼ばれた火縄銃から続く歴史があります。
軍用ヘリもまた然りで、10分ぐらいで解るように解説します
黎明期
実用的に安定した飛行ができる最初のヘリは、1937年のドイツ製・フォッケウルフFw61だとされています。
そしてその流れを汲むFa226が輸送ヘリとして開発されました。
しかし第二次大戦終戦直前だった為に僅かの機数(20機程度?)しか生産されませんでした。
独空軍には、ヘリ飛行隊も創設されましたが、実際の運用実績はほとんどないままに終戦を迎えてしまいます。
終戦後、その残存機が米・仏やチェコに接収され、それぞれの国でヘリの研究開発に使われました。
因みに日本の旧陸軍でも戦時中にヘリは研究されていて、特殊丁番レ号という実験機がありました。
実戦での運用
実戦で軍用ヘリが運用され始めたのは朝鮮戦争からです。
その任務は主に偵察・連絡や兵員・物資輸送に限られていましたが、米海兵隊による至上初のヘリボーン作戦(単なる兵員輸送ではなく、戦地での部隊の機動的降着戦術)が行われるなど、 軍用としての利用価値は増大しました。
また第二次大戦後に起こった、仏領植民地の独立戦争であるアルジェリア戦争やインドシナ戦争でも、フランス軍がヘリ部隊を運用しております。
1946年からのインドシナでは約40機だった投入機数が、1954年からのアルジェリアでは400機にまで急増し、戦場でのヘリの活用はますます増大していきます。
攻撃ヘリの登場
ヘリコプターが兵器として作戦の主役の使用された始めたのはベトナム戦争からで、その機数は数千機が常に運用されていたとも言われています。
敵地への急速な部隊展開を行うヘリボーン作戦が盛んにおこなわれるようになると、それに伴い、上空から地上の敵を制圧する事が必要となってきます。
米軍は初期に機銃一丁をドア部に装備しましたが、一時的としても制圧するのはいささか火力不足でした。
離着陸時の被害が大きくなるに従って、輸送ヘリを警護する為に輸送型汎用ヘリに機銃二丁とロケット弾を装備した武装型を開発しました。武装ヘリ、いわゆるガンシップの登場です。
それがさらに進化し、攻撃ヘリ・AH-1ヒューイコブラが誕生します。
以後、攻撃ヘリは各国で研究開発が進んでいきます。
アメリカ以外では、例えばアフガン戦争ではソ連Mi-24が活躍しました。
運用の現状
現在では大型化・重武装化や輸送・攻撃併用型など多様化が進む一方で、携行式地対空ミサイルの進歩による防御性の基本的脆弱性や、
攻撃型無人機の登場などによる戦術変化のための需要減少の可能性などから、一部では運用縮小も始まっています。
これからの戦争では、ヘリとは言い難いかもしれませんが、有人、無人共にドローン化されていくのではないでしょうか?
※画像はイメージです。
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