アメリカの本社から届いたメール。
「空母艦ジョージ・ワシントンの航海に同行して教えてみないか。」
このメールから私の人生の航路は新天地を目指して空母艦と共に出航するのであった。
アクティビティ編 その1
前回まで艦内の施設について書いたが、今回は艦内でのアクティビティを紹介したいと思う。
今まで散々遊ぶところなどない仕事をするための場所と空母艦を紹介してきたが、24時間休みなく働いていたら誰だってストレスが溜まってしまう。
そんな時にお勧めなのが、空母艦主催のジムクラスだ。
ほぼ毎日様々なジムクラスが行われている。場所もクラスの内容によって変わるが、一番参加人数が多いのがBody fitという音楽に合わせて腹筋や腕立て伏せなどの全身運動を行うクラスだ。100人ほどが一斉に参加するため場所は格納庫の半分を使う。
もちろん船は動いているのでコアの筋肉を使う運動はバランスをとるのは難しいし、なにより戦闘機と戦闘機の間で寝転がって腕立てしていると不思議な気分になってくる。
軍人向けだが、ムキムキマッチョ向けというより程よく引き締まった体を目指すクラスだ。
もっと上級者のマッチョクラスはEOD fitと言い、その名の通りE= Explosive O= Ordnance D=Disposal, 爆弾処理班主催のクラスだ。
EODの人たちはSEALSとまではいかないがかなりいい体をしている。爆弾から身を守るためなのか?よくわからないが毎日天井からロープで降りたり登ったり、海にヘリコプターからダイブしたりなんだか特殊な訓練をよくしている。
私も数年後彼らと共にヘリコプターに乗ってあきづきに行くことになるがその話はまた別の機会に。
EOD fitは彼らの45分の集中筋力トレーニングを一緒にやるというクラスだが、マッチョを目指す人達に大人気で50人ほど集まる。
私も2回ほど参加したが、腹筋や背筋のトレーニングなど既定の回数の半分しかできなかった。
この2つ以外にもサイクリングのクラスやヨガ、ズンバなどもありトレーニング系のアクティビティはとても充実している。
これは軍人が毎年2回身体測定を合格しないといけないということに関係している。
健康診断も年1回あるのだが、問診のみであまり重きを置いていない。
身体測定に2回連続で不合格になるとクビを切られるのでみんな必死だ。1回目に不合格になると強制的にトレーニングクラスに参加しなくてはいけない。
艦内にジムやクラスがあるのはそのためだ。
私はBody fitを毎日とっていたのだが、クラスが終わると連絡帳のようなものにインストラクターからサインをもらっている人たちが何人かいた。
彼は身体測定に失敗して強制参加させられている人で、さらにちゃんと参加したかどうか報告するために上司にインストラクターのサインを見せなければならないのだ。
なんだか小学校の頃の朝のラジオ体操を思い出した瞬間だった。
アクティビティ編その2 に続く!
語学講師として米海軍基地、また空母艦ジョージ・ワシントン、ロナルド・レーガンにて勤務。
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